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天然キャラ「朝丘雪路」から“笑顔”と“命”を奪ったアルツハイマー

5/23(水) 16:58配信

デイリー新潮

“天然”といえば真っ先に綾瀬はるかが思い浮ぶが、今は昔、この人の言動もなかなか感動モノだった。4月27日に亡くなった朝丘雪路さんである。

 1935年、東京築地生まれ。父は日本画家の伊東深水、母は料亭の女将。“お嬢”育ちの彼女は、水道水にカネがかかることを知って驚いたり、買物は幼少時から名前をいえばツケがきいたゆえ自動販売機に向って「朝丘です」と話しかけたりと、“天然”のエピソードには事欠かない。

 66年からレギュラー出演した日本テレビ系「11PM」では、司会の大橋巨泉から「ボインちゃん」と綽名され、流行語にもなった。

 朝丘さんに、死因とされるアルツハイマー型認知症の罹患が認められたのは、5年ほど前のことだった。

「普段から浮世離れした人だから、認知症の徴候だと気付くのが遅くなってしまったのかもしれませんね」(親交のあった芸能記者)

 2014年、娘の真由子さん演出の舞台に夫の津川雅彦さんと出演したのが、最後の仕事となった。明るく朗らかなキャラクターの彼女から笑顔が消えた。

 3年半前からは別居生活をしていた津川さんも都内の朝丘さん宅に移り献身的に介護するも、笑顔が戻ることはなかった。そういえば津川さんの兄、長門裕之さんの妻の南田洋子さんもアルツハイマーに罹っていた。

 アルツハイマー型認知症――予備軍も含めれば65歳以上の800万人が患う認知症。その内、7割を占める。根治不能ではあるが、ただ死に直結するとは思えぬ病だ。なぜ朝丘さんの命を奪うに至ったのか。認知症専門医に聞いてみた。

「大脳の神経細胞が壊れ、嚥下や呼吸、心拍などを司る機能が失われて、結果的に亡くなられたのだと思います。今年のように寒暖差が激しい時は高齢の患者さんが亡くなるケースは多いです。体温調節の機能がきかず、抵抗力が落ちて感染症に侵されてしまうんです」(北品川クリニックの築山節所長)

 夫と娘に看取られての安らかな最期だった。享年82。

「週刊新潮」2018年5月31日号 掲載

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最終更新:5/23(水) 18:14
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