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30歳の妻が深夜の嘔吐を繰り返すも検査で異常なし、本当の原因は…

5/25(金) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

● 胸やけ、嘔吐…逆流性食道炎の 疑いで検査入院してみたが

 都心から私鉄で30分、駅近にある大きめの公立病院に、愛由さん(仮名・30歳)は検査のために入院した。胸やけと嘔吐がひどい、貧血もある……理由はそんな感じ。期間は2泊3日。近所のクリニックの医師が疑っているのは、逆流性食道炎だった。

 「暴飲暴食の習慣や加齢、肥満などが原因で胃酸が逆流しやすくなる病気です。胸やけをはじめ、のどや胸のつかえが起こります。胸やけは、特に食後に起こりやすくなります。胃酸が食道を溶かしているような感じがするとおっしゃる患者さんは多いですよ。あなたはどうですか。あとは、粘膜が刺激されることによって、吐き気につながる場合もあります。食道から出血して貧血を起こすこともありますからね」

 似たような症状の疾患には、慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などがあるし、食道がんというケースもある。特に食道がんの病変は、逆流性食道炎による食道粘膜のびらんや潰瘍と見分けがつきにくいという。

 「ですから、胸やけなどの症状があるときには、内視鏡検査や組織の検査を受け、食道がんと区別を行うことも必要ですよ」

 などと説得され、せっかくだから、しっかり調べることにしましょうと勧められて、愛由さんはしぶしぶここへやってきた。もし、逆流性食道炎などの病気が見つかった場合には、入院中にできるだけ治療もしてもらうことになっている。

 「ちゃんと診てもらって、健康を取り戻そうよ」

 夫の英俊さん(仮名・31歳)は慰めるように言い、周囲の誰彼となく頭を下げると、静かに帰っていった。

  (「しっかり診てもらえ」かぁ)

 愛由さんはこの先の入院生活を思い、うんざりした顔で天井を見上げた。

  (病気なんて見つかるはずない。だって私、そんな病気じゃないもん)

 叫びだしたい気持ちをぐっとこらえた。

● 大量の菓子を一気食いし 30分かけて吐いた

 すぐに夕食の時間となり、看護師が四角いお盆に載った食事を持ってきてくれた。明日は内視鏡検査があるので、消化のよい、軽めのメニューになっている。しかし、食欲がまったく湧かない愛由さんは、一切手を付けずに返してしまった。

 「食べられませんか、しょうがないですね。先生にも報告しておきますね」

 心配する看護師の言葉には、毛布を頭からかぶり、背中を向けたままうなずいた。

 夕食後の病院の夜は長い。

 入院した病棟は6人部屋で、愛由さんのような検査入院のほか、眼科や耳鼻科、婦人科など、雑多な病気の患者がいた。重症の人はいないようだ。8時を過ぎ、面会の家族たちが帰ると、室内はひっそりと静まり返った。やがて消灯され、深夜0時を過ぎたころ、愛由さんはそーっと起き出した。

 ベッドの下には段ボール箱いっぱいにスナック菓子が入っている。「カサッ、コソッ」と周囲に気づかれないよう袋を破ると、口いっぱいに頬張り、がつがつと食べ始めた。一袋を空にするとすぐに次の袋を開ける。

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