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ユニクロのレジ打ちをして実感「ユニクロは“感謝祭”なのにお客に”感謝”していない」

5/28(月) 7:00配信

文春オンライン

 ユニクロ潜入ルポで知られるジャーナリスト・横田増生氏と、ユニクロに入社し、退社するまでの経緯をYou Tubeで実名で公表している松本涼氏。元従業員2人が語る“本当のユニクロ”とは――。後編は1年でもっとも忙しいといわれる「感謝祭」のエピソードからスタート。

元社員がユニクロを辞めた「ある理由」とは?

前編より続く
http://bunshun.jp/articles/-/7473

◆◆◆

お客が途切れない「感謝祭」

横田 松本さんは感謝祭の7日間のうち何日ぐらい出勤したんですか。

松本 たぶん、ほぼ出たと思います。5日以上、通しで入っていました。朝7時に行って品出しをして、閉店後の立て直しをして夜10時くらいに帰る。営業中はレジが足りなければレジにも入りますし、返品や交換も多い。何がいまどれだけ売れているかがリアルタイムに端末で見られるので、欠品の補充の指示をしたりと、いろいろな作業を同時並行でしていました。

横田 レジのお客さんが切れるってことはありましたか。

松本 いやほとんどなかったと思います。

横田 ビックロはもう一瞬も切れなかった。少なくとも僕が出勤している感謝祭の間、一瞬も切れませんでした。

松本 すごい(笑)。感謝祭はたぶんレジが一番しんどいですね。

横田 頭がジンジンしびれてきました。

松本 立ちっぱなしで声も出してですからね。そこにその感謝祭でしかないオペレーションもある。なのにレジをいかに早くするか、効率化が言われますから大変ですよね。

横田 そうなんです。お客さんにお釣りを渡したら、その瞬間に次のお客さんを呼べと言われました。でも失礼ですよね。お財布にお金をしまっているお客さんもいるのに、そのお客さんにレジの脇にどいてもらって、次の人どうぞって。感謝してないじゃないか、感謝祭なのに。

松本 はははは(笑)。

「感謝祭」の失敗はノベルティが足りないから?

横田 すると社員に「なんで呼ばないの」って文句を言われるんです。呼べば1人7秒間ぐらい短縮できて、全部の客数で数えると、これだけお客さんが捌ける……みたいな計算が上から言われるんです。そんなのおかしいでしょ。

松本 ユニクロに言わせると、次のお客様を待たせることの方が良くないという理屈なんですが……。

横田 だけど、それまで散々待って、ようやく会計に来たらすぐ脇にどけって、どうなんですかね。結局この感謝祭は7日間やって売上が伸びて成功しましたが、前年の2015年の感謝祭は大失敗でした。その原因について柳井正社長が「ノベルティのステンレスボトルが足りないのがいけなかった」と「部長会議ニュース」(毎週の柳井社長の発言で始まる「部長会議ニュース」が休憩室に貼り出され、従業員は読んだらハンコを捺すことになっている)で言っててすごく驚きました。景品目当てで来るお客さんもいるでしょうけど、原因は明らかにそれまでに2回値上げしたせいなのに。感謝祭中は売れ行きが悪いのにどんどん商品が送り込まれて、バックルームに在庫が山ほどあって歩けないほどでした。

松本 うちもそうでした。売れないけど入ってくる。

横田 お客さんから在庫を聞かれると探しに行くけどとても見つからない。

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最終更新:5/30(水) 21:03
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