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マンダム、ヤクルトなど社名に込められたお見事な「造語」

6/1(金) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 日本には400万社を超える企業がある。それぞれの社名には、我々の知らないドラマが詰まっている。そのドラマこそ、日本経済の歴史に他ならない。ここでは、「そんな意味があったのか」と思わず膝を打ってしまう“造語”を社名にした有名企業4社を紹介する。

【マンダム】
 明治創業の輸入雑貨販売業「大崎組」の倒産に伴い、1927年に設立された「金鶴香水」を前身とする老舗の化粧品メーカー。

 整髪料「丹頂チック」のヒットで社名を「丹頂」に変更した後の1970年に「マンダム」シリーズを発売し、米国人俳優チャールズ・ブロンソンを起用したテレビCMの大流行もあって爆発的な売り上げを記録、翌年から社名に採用した。「man(男性)」「domain(領域)」の合成語で「男の世界」を表現し、「human」「freedom」の意味も込めた。

【ヤクルト本社】
 化粧品、医薬品も手がける乳酸菌飲料最大手。創始者は京都帝国大学医学部で「乳酸菌シロタ株」の強化培養に成功した代田稔博士。1935年に「ヤクルト」の販売を開始し、1955年、全国の販売会社組織を統括する機関としてヤクルト本社が設立された。

 社名は19世紀に考案された人工言語・エスペラントでヨーグルトを意味する「Jahurto」(ヤフルト)からの造語。ヤクルトのほか「ミルミル」「ジョア」「タフマン」などがある。

【セメダイン】
 今村善次郎が東京で1923年に創業した今村化学研究所が前身。創業と同時に発売され、いまや接着剤の代名詞となった商品「セメダイン」が1951年から社名となった。

「セメダイン」の由来は、セメント(CEMENT)と力の単位を表わすダイン(DYNE)との造語で、「強い接合・接着」を意味する。また、大正時代に圧倒的なシェアを誇っていた英国製の接着剤「メンダイン」を、市場から「攻め(セメ)出せ」という思いも込められている。

【ダスキン】
 清掃用品のレンタル・清掃サービス事業大手で外食産業なども展開している。1963年に鈴木清一が創業。1964年に変更した現社名は、ほこりを英語で表わす「ダスト」と日本語の「ぞうきん」の造語。

 当初は「株式会社ぞうきん」にしようと社長からの提案もあったが、社員から「恥ずかしくて名刺も出せない」「誰もお嫁に来てくれない」などと猛反対されたというエピソードがある。スローガンは「喜びのタネをまこう」。

取材/浅井英彦(HEW)

※週刊ポスト2018年6月8日号