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60年代のクラシック・フェラーリを求めて──ドバイで出会った330GT

6/2(土) 21:12配信

GQ JAPAN

数年前にはフェラーリ1台でウン十億円という驚愕のプライスが飛び出たこともあるヴィンテージカーの相場。旧いというだけで高値傾向にあったが、なかでもやはりフェラーリは別格。希少なヴィンテージカーが数多く取り引きされるドバイに西川 淳が訪れた。

【写真を見る】クラシック・フェラーリをドバイで買う!

旧いだけじゃ値段は上がらない

ヴィンテージカーの取引相場が、そろそろ落ち着いてきた。少し前までは、旧いとなれば猫も杓子も目に見えてせり上がったもの。けれども最近では、“上がる理由”のあるモデルだけが堅調な右肩上がりの相場変動をみせ、ただ旧いというだけで高値となっていたモデル(たいていは生産台数が何千台規模と多め)は、むしろ下がり気味。バイヤーの目も、日に日に冷静になっているようで、今後しばらくは、モデル毎に上げ下げを繰り返しながらも、全体としては現状維持で推移することになるだろう。

そんななか、今後も引き続き、上昇相場を堅持することが確実なブランドやモデルもある。例えば、70年代前半までの、少量生産時代のフェラーリだ。リーマンショックのときでさえさほど影響を受けなかったから、これからも景気の動向にも左右されずに上昇相場をキープするはず。

欲しいクラシック・フェラーリが目の前にあって、購う経済力があるのであれば、過去の(もっと安かった時代の)値段などきっぱり忘れて、すぐさま買って損はない、と周りのポテンシャルユーザーにはいつも言っている。もっとも、そもそもクルマなんてものは、買って楽しめれば十分くらいの気持ちでいたほうが、気もラク。だからこそ、とにかく好きなクルマだけを買いなさい、というのが最良のアドバイス、といつも思っているのだが。

それはともかく。先日、60年代の2 2フェラーリをどうしても欲しいという相談を、知り合いのエンスージアストET氏から受けた。狙いは330GTだと言う。

この年代の2シーターモデル(275GTBや275GTS、330GTC)はすでに高値安定しており、価値が下がらないと分かっていても絶対額的になかなか手を出しづらい。けれども2+2モデルなら、新車の12気筒フェラーリを買う予算があれば、なんとか手に入る(それでも高くなったのだ)。クラシックカーラリーなどに参加するにしても、後席に荷物を放り込めたほうが何かと便利だし、何より2シーターモデルと変わらぬクラシックな雰囲気を湛えているのが魅力だと、ET氏は言い切った。確かにその通り。良い狙い目だ。

問題は、2 2のフェラーリが日本では長らく不人気だったため、相場が低めに推移した挙げ句、ほとんどの個体を海外に買い戻されてしまったこと。要するに、日本には今、売り物がほとんどない。流通個体がめっきりと減ってしまった。あったとしても、今では逆に高めの世界相場に合わされてしまっている(数が減ったのだから当然だ)。むしろ、海外マーケットの方が今となっては安いという、逆転現象が起こっているのだ。ならば!

いっそ、海外で探せばいい。ET氏の代わりに主要サイトを巡っているうち、330GT2 2を年式違いで2台、店頭に並べているクラシックカーディーラーをドバイに見つけた。

店名は“トミーニ・クラシックス”(Tomini Classics)。オフィシャルサイト(www.tominiclassics.com)を見てもらえれば分かるのだけれど、60年代から00年代に生産された代表的なスポーツカーを中心にコレクションしており、相場的にも“現実的”で“常識的”なモデルが多い。世界相場からみて高いクルマもあるけれども、安いクルマも散見される。なにより、ベテランはもちろん、これからクラシックカーコレクションを始めたい人にも格好の品揃えだ。

2台の330GT2 2を在庫するディーラーがドバイにある。その情報をET氏に投げると、すぐさま回答がきた。

「一緒にドバイに行きましょうよ」。かくして、クラシック・フェラーリを買いにドバイまで旅することになった。

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最終更新:6/2(土) 21:12
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