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「いつも心に新井さんを」 カープ女子からのすすめ

6/12(火) 11:00配信

文春オンライン

 今シーズン導入された申告敬遠に慣れてしまった自分に寂しさを感じている同志の皆さま、如何お過ごしですか。あれほど「敬遠球をホームランにしたり暴投したりのドラマがなくなる!」と憤っていたのに案外簡単に受け入れている自分になんだかなあと思う。

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 もうひとつ導入されたルール「リクエスト」。検証に入るたび中断し流れは悪くなるがジャッジミスが無くなる分遺恨が残らないのはいいかもしれない。悪いことを引っ張らない、忘れて次へ。

 6月1日、ロッテ×広島を観戦した。福浦選手の打球が一塁ベースにあたり大きく跳ね、タイミングをなんとかあわせて捕った新井さんがよろけてセーフ判定。そこでリクエスト、検証に入った。その間、カープの選手内でも笑いがおきるほど足のもつれる新井さんの映像が流れた。成績を見ればレジェンドなのになぜこの人はこんなに面白いのだろう。一つ一つのポーズに新井さんだからこその可愛さと可笑しみがある。

 新井さんは昔から新井さんではなかった。カープ入団当初(もっと言えば入団前)からいじられキャラだったが新井さんではなかった。

まだ「新井さん」じゃなかった頃

 2007年FA権を行使し阪神に行くと決め発表した記者会見以降、タイミングが悪い・間が悪い・要領のよくない面ばかり目立つようになってはいなかったか。本当はカープを出たくないと泣く姿は、ならばFAしなければいいのではと困惑するに充分で、カープが好きだから他球団に行くのは辛いと言いつつ移籍する新井さんはただ新井選手であった。「君のことは愛している」と言いつつ目の前でほかのひとと結婚式あげられてもそれは。結婚してもいい、こちらに愛してると言わなければ。移籍してもいい、本当は行きたくないとは言ってはいけなかった。

 阪神時代もいい成績を残したのにゲッツーのイメージの方が大きかったり、弟の方が活躍してると比べられたり。選手会長を務めタイトルを獲りゴールデングラブ賞に選ばれても、慕う金本選手からは失策王併殺王とからかわれもした。新井選手は新井さんになっていく。ここでの「さん」は語尾あげだった。

 私の印象に残っている新井選手はカープが初のCSに出て阪神とファーストステージを戦ったときの最後の最後だ。新井選手自身の三振でカープのファイナル行きを決めてしまう。なかなかそんな逆奇跡はない。現所属チームがファイナルに4度目の挑戦するも、前所属チームに敗退、空振り三振でラストの打者になって見送る確率ってどれほどだ。そのくじを引いてしまう新井さん。なんてひとだ。

 FAから7年、思う成績が出せなかった新井さんは来季への期待すらない大減俸もあり自ら自由契約を選び、カープに電撃復帰する。後ろ足で砂をかけて出て行ったカープに戻るなんてプライドが無いんかと言われることも新井さんはわかっていたと思う。

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最終更新:6/12(火) 11:27
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