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英国人が見たパラグアイ戦「香川より本田がいい」「僕が監督ならW杯のスタメンは…」

6/13(水) 10:05配信

フットボールチャンネル

 日本代表は12日、国際親善試合でパラグアイ代表と対戦し、4-2で勝利を収めた。この試合中、日本代表やJリーグなどを幅広く取材し、日本サッカーに精通するイングランド人ライターのショーン・キャロル氏に随時話を聞いた。

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●「ゴールは絶対重要になる」「正GKは中村が一番良いと思うけど…」

――パラグアイ戦のスタメンが発表されました。ショーンさんの注目選手は誰ですか?
「全員じゃないかな? 今日は“リザーブメンバー”のようだから、どの選手も良いパフォーマンスを見せたいと思っているはず」

――ワールドカップ開幕前最後の試合で控えメンバー中心のスタメンとなりましたが、今日はどんな意味を持つ試合になると思いますか?
「ベストメンバーであれば戦術や攻守の連係などの最後の確認になると思ったけど、西野監督は今日の11人からバックアップのオプションを探そうとしているみたい。実はイングランド代表も先日のコスタリカ戦(2-0で勝利)で同じことをしたんだけど、イングランドは期待できる。でも日本はベストイレブンでも調子が良くないから心配だね…」

――今日の11人から誰がコロンビア戦のスタメン争いに割って入るかですね。
「いま可能性があるのは岳、香川、武藤くらいかな」

――スイス戦からどんな改善に期待したいですか?
「個人的にゴールが見たいね! 日本は直近の12試合で1回しか無失点に抑えることができていないから、それだとワールドカップでも難しいと思う。だからこそゴールは絶対重要になる。最近は奪えていないけどね…」

――試合が始まりました。立ち上がりは日本が良いペースで進めているようですね。
「そうだね。武藤は良いターゲットになってる」

――パラグアイはGKのビジャールが12分で交代となりました。南アフリカ大会で日本代表をPK戦の末に下した試合でゴールを守っていたGKですが、この試合で代表引退のようです。
「この雰囲気で引退するのは少し寂しくない?」

――ちなみにショーンさんは、日本代表の正GKは誰が良いと思いますか?
「基本的には中村が一番良いと思うけど、代表経験は少ないね。ワールドカップでも活躍できるとは思うけど、急にそのハイプレッシャーな環境に置いてしまうのは少しリスクかな…」

●「柴崎はコロンビア戦でもスタメンで使うべき」

――日本は岡崎と香川が前線から積極的に相手守備陣にプレッシャーをかけています。
「そうだね。でも攻撃ではまだ何もない。立ち上がりは少し良かったけど、最初の10分だけかな」

――前半30分が経過しました。ここまで武藤が積極的なプレーを見せてますね。
「武藤はいつもそう。身体もメンタルも強い選手だと思う」

――武藤はスイス戦で1トップで途中出場しましたが、右サイドの方が良いプレーを見せています。
「そうだね。武藤と原口の方が宇佐美よりも得点の臭いがある」

――コロンビア代表でコーチを務めているカンビアッソ氏が視察に来ているようです。
「あまり心配はしていなさそうだね」

――32分、日本はオスカル・ロメロに見事なボレーシュートを叩き込まれて失点してしまいました…。
「日本らしいね。いつも何もないところから失点する」

――直後に乾がチャンスを迎えましたが、シュートは大きく枠を外れてしまいました…。
「日本はチャンスがある時にいつもあのようなフィニッシュ…」

――日本はゴール正面でFKを獲得。柴崎のシュートはクロスバーに当たってしまいました。
「惜しかった! 岳はガーナ戦でも良かったね。彼はコロンビア戦でスタメンになるべきだと思う。守備のバランスも取れている」

●「酒井宏樹は重要な選手」「乾のゴールは良いフィニッシュだったけど…」

――前半は0-1でパラグアイにリードを許したまま終了しました。前半の印象はいかがでしたか?
「ふうん…。ワールドカップまであと1週間…。心配です」

――後半はどこを改善すべきでしょうか?
「攻撃のスピードもアグレッシブさも精度も全部足りない。シュートは岳のFKくらいだったかな?」

――逆に、前半のプレーを見てスイス戦よりもよかったところはありましたか?
「うーん…。武藤のプレッシングは良かったと思う。でもそれ以外は正直なかったかな…」

――日本は後半から東口と遠藤を下げて中村と酒井宏樹を投入しました。
「2人とも期待したいね。特に宏樹。彼は非常に重要な選手だと思う」

――酒井宏樹の良さはどこだと思いますか?
「彼は有名な選手と対戦する時に全然ビビらない。守備も攻撃も常に自信を持ってプレーしている」

――日本は51分に乾が素晴らしいミドルシュートを決めて同点に追い付きました。
「良いフィニッシュだったね。でも、相手のプレッシャーは全然なかった。余裕があったね」

――後半の日本は積極的にシュートを打つ姿勢が見えますね。
「そうだね。それは良いことだと思う。もっともっと打たないといけない」

――日本は乾が2点目となるミドルシュートを決めて逆転に成功しました! GKも何とか触ったのですが、ボールはそのままラインを超えましたね。
「だからこそシュートは打たなきゃいけない! 普段はそのシュートは入らないけど、GKがミスをするときもある」

●「今日のパラグアイは半分休んでた。本大会のコロンビアは全然違うチーム」

――日本は大迫が交代の準備をしています。
「岡ちゃんと大迫の2トップが見たいね」

――どうやら岡崎と大迫の2トップのようですね。
「西野監督は僕のアドバイスが聞こえたかな?」

――この2トップは本大会でもオプションになるでしょうか?
「そうだね。本大会ではゴールが一番重要になるからね」

――77分にセットプレーから最後はオウンゴールで追加点です。
「柴崎のボールも良かった。でもパラグアイの守備は少し恥ずかしいね」

――直後に香川にチャンス…、と思ったらシュートは枠のはるか上に飛んでいってしまいました。
「何それ!? それはピッチのせいでも技術のせいでもなくメンタルの問題。集中してなかった」

――日本は試合終盤にオルティスに強烈なミドルシュートを決められてしまいましたが、直後に香川がダメ押しゴールを決めました。
「やっと決めたね。このタイミングでやっと得点を奪えて良かった。もちろん彼自身にとっても良いことだし、チーム全体でも大会の前に複数得点を取れたのは良いこと」

――90分を通した印象はいかがでしたか?
「今日のパラグアイは半分休んでた。本大会のコロンビアは全然違うチーム。今日のようにたくさんのチャンスは絶対に来ない」

――今日は控え組中心と言われた先発メンバーでしたが、本大会ではどのようなスタメンで挑むべきだと思いますか?
「僕が監督ならワールドカップはこのメンバーかな。GK:川島、DF:酒井宏樹、吉田、槙野、長友、MF:長谷部、柴崎、武藤、本田、原口、FW:岡崎」

――香川よりも本田の方が良いのでしょうか?
「そうだね。本田の方がプレッシャーの中でも結果を残すことができるから」

●「MVPは乾」「最高でもグループステージ2位通過。でもそれも難しい」

――ショーンさんが選ぶパラグアイ戦のMVPは誰ですか?
「武藤は良かったと思うけど、やっぱり2得点の乾が一番貢献できたね。どちらのゴールも相手のGKやDFに助けられたけど、シュートは打たないと決めることはできない」

――今日の勝利はコロンビア戦にどのような影響を与えるでしょうか?
「少しだけ雰囲気が明るくなるかなと思う。最近のチームの雰囲気は暗いようだけど、複数得点を奪って勝利できたので、自信になったと思う」

――本大会初戦までに西野監督は何をすべきしょうか?
「チーム全体の連係を固めないといけない。守備から攻撃への切り替えはより早くてスムーズにならないといけない」

――ショーンさんは日本代表がどこまで勝ち進むと思いますか?
「最高でもグループステージ2位通過。でも、それも非常に難しい。コロンビア戦で負ければ可能性は本当に薄くなるので、絶対に初戦は負けられない」

――やはりグループステージ敗退の可能性が高いのでしょうか…?
「それは一番あり得る結果だと思う」

――ありがとうございました。次はワールドカップですね!

▽語り手:ショーン・キャロル
1985年イングランド生まれ。2009年に来日。「デイリーヨミウリ」「Jリーグ公式ウェブサイト」などにも寄稿。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーのJリーグ番組出演も。

フットボールチャンネル編集部

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