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あなたがどんなに優秀でも生産性は上司と部下次第

6/13(水) 6:15配信

JBpress

 私はこれまで24年以上にわたり、PwC、マーサージャパン、アクセンチュアなど外資系大手のコンサルティング会社で人事改革に携わってきました。一貫して行ったのは、「人の目利き」です。外資系や日系の大企業から中堅企業、60社以上で計5万人のリストラと6000名のリーダーの選抜と育成をしてきました。

【図】上司のコミュニケーションタイプと「動かす一言」

 「リストラされる人」と「選抜される人」の違いは何か?  誰でもすぐ実行できる「選抜される人」になるための具体的なノウハウを、2回にわたって紹介しています。

 (前回)「優秀な人ほどムダを排し、ムダを愛する」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53238

 (*)リストラされる人と選抜される人の違いについてさらに詳しく知りたい方は、拙著『「ラクして速い」が一番すごい』(ダイヤモンド社)をお読みください。

■ 根回しは「横」から着手する

 どんなに自分の作業スピードを上げても、上司や取引先からダメ出しされてやり直しや手戻りが発生すれば意味がありません。また、部下に仕事を命じてもレスポンスがなければ待機時間ができてしまい、組織の生産性が低下します。つまり、生産性の大半は、上司・先輩、取引先、部下・後輩などとの関係で決まってしまうのです。

 ラクして速く仕事をする人は、他者との人間関係の濃淡のバランスがよく、相手に気持ちよく、自分の意図通りに動いてもらう方法を知っています。

 では、どうすればそんな人間関係を作れるのか? 

 まず、根回しの順番を間違えないことです。根回しは「横」から着手しましょう。横の根回しは「現場の実行部隊」の根回しです。上司や他部署といった「上」の根回しで意思決定をしてもらっても、現場が動いてくれなければまったく意味がありません。根回しは関係者を動かして結果を出すことが目的です。横の根回しをせず「経営会議で決まったから」と言って上から目線で動かそうとするのは最悪です。

 現場には現場の優先度があります。それを「そんなことは知らない」と無視するのは、ムダに敵を作るだけです。人は感情の生き物です。自分を大事にしてくれる人、喜ばせてくれる人、裏切らない人ならば優先的に動いてくれます。

 それに、「横」の根回しは「上」の根回しよりも投資効率が優れています。会社には人事異動がつきものです。上司など「上」は異動や定年でいなくなるかもしれません。けれども、自分より立場が弱い後輩やスタッフは、毎年増えていきます。現場の実行部隊の味方が増えれば増えるほど、組織を動かしやすくなります。

 ただし、根回しの時だけ顔を出すのは止めましょう。「自分の得になる時しか動かないヤツだ」と下心を見透かされたら終わりです。長年の信頼も一瞬で弾け飛びます。根回しで大事なことは、損得よりも「あなたの味方です」と思ってもらうことなのです。

■ 「巻き込み」よりも「共通の敵探し」

 こちらが意図をしなくても、他部署、上司、取引先などと意見が対立してしまうことがあります。対立した時、真正面から争うのは得ではありません。対立は避けられないものですが、最小限にしたいものです。論客は、議論で勝っても政治で負けます。“論の立つ奴”が嫌われて出世できないことは、実は人事の世界では常識です。

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最終更新:6/13(水) 15:50
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