ここから本文です

やはり「本田圭佑は不要」を立証したパラグアイ戦 W杯は若手中心で臨め

6/13(水) 6:10配信

デイリー新潮

スイス代表より明らかに弱いチーム

 もう諦めていた方も多かっただろう。だが土壇場で西野ジャパンは勝利した。もちろん嬉しいのは当たり前だが、浮かれてばかりというわけにもいかない。冷静な総括が必要だ。サッカージャーナリスト・六川亨氏は「パラグアイの弱さ」を指摘しつつ、W杯での選手起用について提言する――。

 ***

 6月12日、オーストリアのインスブルックで行われた日本代表対パラグアイ代表のテストマッチは、セットプレー(スローイン)から先制点を許した日本だが、後半に乾貴士の日本代表では4年ぶりとなる同点弾や逆転弾、さらにアディショナルタイムの香川真司のゴールなどで4点を奪い、4-2の勝利を収めた。

 西野ジャパンにとっても初ゴール、初勝利で、日本は今日、ロシアのキャンプ地であるカザンに移動する。

 鮮やかな逆転劇だった。これで選手・スタッフは、多少なりとも希望を持ってカザンに乗り込むことができるのではないだろうか。西野ジャパンの初勝利は素直に歓迎したい。しかしながら、ゴールのたびにサブの選手を含めて抱き合って喜びを爆発させていた選手とは対照的に、指揮官はあくまで冷静だった。

 その理由は、パラグアイの実力がスイスと比べて明らかに劣っていたと推測できる。南米予選7位でW杯出場を逃したパラグアイは、新チームの立ち上げとして大幅な若返りを図ってリスタートしたばかりだ。スイスとの完成度は比べようもない。それを象徴していたのが日本のゴールシーンである。

もしW杯本番のコロンビア戦なら? 

 後半6分の乾のゴールは、香川がワンタッチで乾にパスを出した後、左に回り込む動きで乾がカットインしやすいスペースを作った。後半18分の2点目も、武藤嘉紀のクロスに香川が絶妙のフリックで背後の乾に柔らかいパスを出した。香川らしい気配りではある。そして乾は2点ともフリーの状態でシュートを放った。

 もしもこれがスイスやコロンビアだったら、乾はフリーでシュートを放てたのか、はなはだ疑問だ。それだけパラグアイの守備陣はマークがルーズだったと言わざるを得ない。アディショナルタイム1分、大迫勇也からのパスを受けた香川が左サイドからドリブル突破を図り、鮮やかなダブルタッチでDFを交わしてだめ押しの4点目を決めた。香川自身「あのイメージを持てたことは自信になります」と振り返ったものの、パラグアイDFの対応は軽すぎた。

 南米勢は試合の趨勢が決まると諦める傾向にある。まして日本戦に何の目標もないパラグアイにしてみれば、必死に守るよりも点を取ってアピールしたいというのが日本戦での実情だろう。

 とはいえ収穫がなかったわけでもない。岡崎慎司を1トップ、香川をトップ下に置く4-2-3-1のシステムで、長年やり慣れてきたのか、相手DFのボール回しに対し岡崎だけでなく香川も高い位置に上がり守備のスイッチを入れていた。これに呼応して右サイドでは武藤、左サイドでは乾がバランスを取りながら相手サイドバックにプレスをかける。

 スイス戦では1トップの大迫がプレスのために左右に走り回ったものの、トップ下の本田圭佑の守備は遅れがちで、効果的なプレスを掛けることができなかった。

1/2ページ

最終更新:6/19(火) 23:52
デイリー新潮

記事提供社からのご案内(外部サイト)

デイリー新潮

新潮社

「週刊新潮」毎週木曜日発売
「新潮45」毎月18日発売

「デイリー新潮」は「週刊新潮」と「新潮45」の記事を配信する総合ニュースサイトです。