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繁殖させすぎた犬猫を有料で引き取り虐待する業者が暗躍中

6/14(木) 16:00配信

NEWS ポストセブン

 今年3月、福井で犬猫約400匹を過密飼育した業者が、虐待容疑で刑事告発された事件をご記憶だろうか? こうした飼育方法は、決して一部業者が行っている特殊なケースなどではない。今まさにペットショップの店頭で販売されている犬猫の多くが、まるで“生産工場”のように、軽々しく作り出され、廃棄されているのだ。

 今必要なのは、店頭のガラス窓で愛らしく笑うペットの裏で、あまりに多くの命が犠牲になるというシステムの上に、日本のペット業界が成り立っている現実を知ること。そして、このシステムを根本から改善しようと声を上げることではないだろうか。ペットを取り巻く“現実”と“これから”を、今こそ考えてほしい。

 日本に1万3000軒超あるペットショップの店頭に並ぶ子犬や子猫は、工場のように大量生産する繁殖場(パピーミル)から、ペットオークションという競りを経て供給される。これが大半の飼い主がペットを手にするまでのルートだ。

 しかし、そもそも海外ではペットショップなど店頭での生体販売が一般的ではなく、子犬・子猫が生後56日(8週齢)以前に出荷されることも、欧米ではありえない。本来なら子犬たちに免疫力がつく8週齢まで親元に置くのが理想だ。

「今の日本では幼ければ幼いほど好まれ、高く売れる傾向があり、わずか生後49日で出荷されることがほとんど。免疫力のない子犬たちの多くは、途中で命を落としてしまいます。そのため、より多く繁殖させ、出荷する必要が出てきて、大量生産・大量消費に拍車がかかるのです」(『動物環境・福祉協会Eva』のスタッフ)

 また、免許不要で繁殖業が誰にでも始められてしまうのも、問題点の1つ。

「日本のパピーミルは庭先の小屋や民家で行われることが多く、まったくの素人が開業できてしまうのも特徴です。“必ず儲かるから”と持ちかけられて犬や猫を引き継ぐものの、実際には投資費用に比べて利益は少ないことの方が多い。そのため、負のスパイラルにはまっていく業者も多いのです」(『犬猫みなしご救援隊』のスタッフ)

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