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金融も広告や小売のようにGAFA企業に侵食されるかもしれない

6/14(木) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

 大手IT企業の金融業への進出が、中国では顕著に進展しており、伝統的な金融の世界を大きく塗り替えている。

 アメリカや日本はこの動きに立ち遅れたが、同様の動きが、これから生じる可能性がある。

 他方で、銀行が新しい技術を取り入れようとする動きもある。金融の世界は大きく変貌するだろう。

● 中国では現実に大手IT企業が 大手IT企業がフィンテックの主役

 金融業は情報産業だからIT企業が金融業に進出するのは、規制がなければ、自然の成り行きだ。

 とくに、金融とeコマースとの関連はもともと深い。

 「eコマース企業が金融へ」という動きは、すでに中国で起こっている。ウェブショッピングのアリババグループ(阿里巴巴集団)が「アリペイ」という電子マネーを開発して、通貨・決済業務に進出。それだけでなく、貸し付けや保険などの分野にも進出している。

 2017年の「フィンテック100」では、上位5社のうち4社を中国が占めたが、このうち、アリババの関連会社がトップ3を独占した(「フィンテック100」は、国際会計事務所大手のKPMGとベンチャー・キャピタルのH2 Venturesが作成するフィンテック関連企業のリスト)。

 17年8月、世界経済フォーラム(WEF)は、デロイトトーマツコンサルティングと共同で作成したフィンテックに関する報告書の中で、大手IT企業が銀行にとって脅威となり得る可能性を指摘した。

 AI(人工知能)やビッグデータなど最先端の技術を武器に、金融産業の構造を大きく揺るがすという。

 これが、中国では現実のものになっているのだ。

 同じく情報産業である広告業では、グーグルやフェイスブックの進出によって、伝統的な広告のシェアが大きく侵食された。それは、広告業に参入規制がなかったからだ。

 参入規制が強い金融業は、これまでそうした影響を受けていなかった。それがいま変わろうとしている。

 なお、上記「フィンテック100」リストのトップ10社のうち、中国企業が5社を占めている。これはアメリカの3社より多い。アメリカはフィンテックで中国に完敗したのだ。

 中国は決済分野のテクノロジーで、日本はおろかアメリカをも抜き去り、現金やクレジットカードを過去のものにしてしまった。その結果、中国発のシステムが世界標準になってしまう恐れがある。

● アリペイは銀行に 対抗して急成長した

 中国のフィンテックが世界最先端になったのは、既存の金融機関が技術開発を行なって進化したからではなく、IT企業が参入したからだ。

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