ここから本文です

湾岸タワマン28階に住んだのに、予想外の“負け感”。主食はコンビニ弁当…

6/19(火) 9:00配信

週刊SPA!

 37歳、独身、年収は1200万円。湾岸エリアでも人気の月島にある賃貸タワーマンションの28階で一人暮らしをする酒井優一さん(仮名)。

 住んでいる部屋は42平米の1LDKで、家賃は19.8万円。以前からタワマンに憧れていて、昨年引っ越したばかりだという。――これだけを聞くと独身貴族を謳歌する成功者に思えるが、タワマンに引っ越しをして、すでに後悔しているという。

◆高層階なのに“負け感”があるのはエレベーターのせい

「僕が住んでいるのはホテルライクなラグジュアリー感のあるタワマンではなく、築年数がたっていて比較的安め。周辺相場より3万~5万円は安くて、家賃20万円以下だったので決断したんです。しかも28階と憧れの高層階でした。よくタワマンでは高層階用と低層階用のエレベーターがあって、住民のヒエラルキーがあるって言いますよね。たしかに最初は優越感に浸ることもありました。でも実際には……」

 高層階に住んでいても、エレベーターで人と一緒に乗ると劣等感を抱くことが多いという。

「ウチのマンションは1階から24階までの低層階用と、24階から最上階までの高層階用のエレベーターがあるんですが、僕の部屋は高層階のなかでは低いほう。だから、誰かと一緒に乗るときは自分のほうが低層で先に降りることが多いんです。乗っている30秒間は、どこか負けた感じがしますね……。『鶏口牛後』という言葉があるように、“上の下”ではダメなんですよ」

 タワマン住民にとっての階層ヒエラルキーは「高層階vs低層階」ではなく、同じエレベーターの中にあるんだとか。

◆自慢の夜景は、女ウケしなかった…

 酒井さんがこのタワマンを選んだ決め手は部屋から見える夜景だったというが、それも最初の1か月で見飽きたとか。

「キレイな夜景が見たくてタワマンに住んだはずなのに、毎日同じ景色を見ているとさすがに飽きて、1か月もしないで感動はなくなりました。それに、残業残業で毎晩終電近くで帰ってくると周囲はもう電気が消えていて真っ暗。そもそも疲れて寝るだけだから、夜景なんて見てる場合じゃないですよ」

 当初は「女の子に夜景を見せて感動させよう」なんて思いもあったが、期待は見事に外れたという。

「たまに女の子が部屋に来ても、夜景にまったく興味を示さないんです。夜景がキレイだから見てよと言っても、『高いところは苦手』とか『別に夜景はそんなに好きじゃないし』と言われて。女の子って夜景に興味がないんですか? 正直これじゃ、タワマンに住んでる意味がないですよ」

◆帰って寝るだけで1日7000円。ホテルより高いかも

 また、多少収入が高いとはいえ、やはり毎月20万円の家賃の負担は大きいようで。

「月20万円ということは、1日あたり7000円ほどかかっている計算になります。しかも寝るだけで。7000円も払えば、都内のちょっとしたビジネスホテルくらいには泊まれますよね。仕事柄、夜遅くまで長時間働くこともありますが、意地でも帰って寝てやろうって気持ちになりました。

 じゃないと、次の日の“宿泊代”が1万4000円かかることになりますから。でも、こんなことを考えている貧乏性の人間はタワマンに住むものじゃないのかもしれませんね」

◆月島は男一人で入れるチェーン飲食店がない!

 酒井さんは「選んだ街も、自分に向いてなかった」と後悔しきり。

「月島はもんじゃ焼き屋ばかりで、一人で入れるようなチェーン店が少ないんです。牛丼屋もないし定食屋もない。有名チェーン店といえば、マクドナルドくらいですね。近くには比較的安いことで知られる食品スーパーがあるんですが、ファミリー層が多い街のせいか、夜11時には閉まってしまう。

 それに、高所得者が多いエリアだからか、閉店直前に値引きしてもわずか2割引き程度で全然安くならないんです。しかも、総菜コーナーが小さいから仕事帰りに寄ってもほとんど残っていない。結局、毎晩コンビニ弁当ばかりですね」

 個人経営のシブい飲食店なら多そうだが、酒井さんのようなチェーン店好きの貧乏性だと入る店がないそうだ。

◆湾岸エリアが人気な理由がわからない

 湾岸エリアを通る電車にも不満が炸裂。勝どきは都営大江戸線、豊洲は有楽町線、月島はその両方が通っていて利便性は高いはず。

「以前は山手線の駅から徒歩3分の普通のマンションに住んでいて、電車待ちなんて2分程度。それに慣れていたから、どこの駅も不便にしか感じません。

 大江戸線はかなり地下深い路線だから、ホームまで時間がかかる。電車の本数も少なめで、電車待ちが長いですね。有楽町線は都心部で乗換駅が多くあるのですが、乗り換えに距離があり10分ほど歩くこともザラ。実は有楽町線は乗り換えがかなり不便で不人気路線みたいですね。

 勝どきのタワマンも内見しましたが、勝どきは海に近くて高層ビルやタワマンが多くて、どこも風が強かった。内見したのが弱い雨の降っている日で、傘がまったく役に立たないくらい風が強くて歩くのもしんどいし、雨も横殴り状態でした。正直、勝どき、月島、豊洲あたりの湾岸エリアが人気の理由がまったくわかりませんね」

 更新がくるまでは我慢して住むつもりだが、もう引っ越しを考えているという。

「普通のマンションだと退去する1か月前に告知すれば引っ越しできますが、タワマンの多くは解約の2か月前。つまり、引っ越したくても2か月近くの家賃を無駄に多く払う必要があるんです。以前のマンションより家賃は2倍になりましたが、不満まで2倍になりました……」

 住んでみて初めてわかった、数々のタワマンへの不満。高い家賃に見合うほどのメリットはないようだ。<取材・文・撮影/日刊SPA!取材班>

日刊SPA!

最終更新:6/19(火) 9:00
週刊SPA!

記事提供社からのご案内(外部サイト)

週刊SPA!

扶桑社

2018年7月17・24日合併号
07月10日発売

¥420