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はやぶさ2、まもなく「りゅうぐう」到着 宇宙探査に期待、どんなことがわかる?

6/20(水) 14:10配信

NIKKEI STYLE

 小惑星探査機「はやぶさ2」が、もうじき目的地の「りゅうぐう」に着く。どんなことがわかる可能性があるのか? ほかの天体も探査しているのか? 宇宙探査の可能性について、吉川和輝編集委員に話を聞いた。

――小惑星探査機「はやぶさ2」の目的は何ですか?

 はやぶさ2は、太陽を周回し地球に接近する軌道を持つ小惑星「りゅうぐう」に向かっています。航行は順調で、6月27日前後に、すぐそばに到達する見込みです。

 直径約900メートルのりゅうぐうに着陸し、その物質を採取して地球に持ち帰る「サンプルリターン」が最大の目的です。りゅうぐうの近くに約1年半とどまり、18年秋から19年春にかけて3回、着陸して試料を採取することに挑戦します。小さな弾丸を撃ち込んで地表の岩を砕き、かけらを探査機に取り込みます。砲弾のようなものを衝突させて小惑星にクレーターを作り、内部の物質を取り出すことも試みます。2020年末に地球に帰ってくる予定です。

 りゅうぐうの特徴は、有機物や水分を多く含む物質でできていることです。小さな天体なので内部に高温のマグマができず、太陽系ができた当初から変質せずに物質が保存されていると考えられます。私たち地球の生物も有機物や水分でできています。りゅうぐうの物質を調査すれば、生命の起源の謎を解き明かす鍵になるかもしれないのです。

――前回の探査はどのような成果を上げましたか?

 10年6月13日に地球に帰還した初代はやぶさは岩石でできている小惑星「イトカワ」の物質を持ち帰りました。地表に弾丸を撃ち込むのに失敗し、採取できたのは砂というより粒子でしたが、地球以外の太陽を回る天体の物質を届けたのは世界で初めてです。

 粒子は鉄の含有量などが地球上の物質と明らかに違い、確かにイトカワのものでした。調査によって、隕石(いんせき)の多くが岩石質の小惑星からもたらされるという仮説がほぼ証明されました。

 地上では1円玉程度の重さしか持ち上げられない力を積み重ね秒速数十キロメートルもの速さを生み出すイオンエンジンを累積4年半も運転したのも世界で初めて。多くの「世界初」を達成し、日本の探査技術は世界の注目を集めました。

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最終更新:6/20(水) 14:10
NIKKEI STYLE

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