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通勤ラッシュに赤ちゃん登場「日本は育児に冷たい」の妥当性

6/21(木) 7:00配信

文春オンライン

 朝夕のラッシュ、団塊の世代が通勤しなくなったおかげで少し楽になった路線あり、タワマン立ちすぎて電車に乗れない武蔵小杉民あり、諦めから悟りの境地に入る品川駅が通勤の聖地となり日々の巡礼で人々がごった返しております。いやあ、ストレスフルですね。

【著者】山本一郎のプロフィール

大多数の会社は気にすることなく9時5時

 知人が通勤地獄に疲れ果て、少しでも楽なところへと流山市に引っ越していったのですが、そこで待っていたのは「途中の駅からは絶対に座れないつくばエクスプレス」か「帰りの電車ですでに車内で酒盛りが始まっている常磐線」かを選択する人生だとこぼしていたので、世の中なかなか思うようにはいかないのであります。家を買ってみたら通勤で死んだって話はよく耳にするんですよ。まあ、少しはその辺調べてから買えよって思いますけど。

 それでも仕事がある限り間に合うように家を出るのが社会人の務めであり、いまや時短勤務やオフピーク通勤が叫ばれ、ネットではブラック企業叩きが続いているものの大多数の会社は気にすることなく9時5時に近い勤務体系を維持しているのが実際です。まあ、取引先に用事があって、面倒くささを振り切ってあさイチに電話を入れてみたら、担当者がまだ出社していなかった、みたいな鈍くさい会社には確かに発注したくなくなるのも人情であります。フレックスだフリーアクセスだリモートオフィスだと先進的な感じで仕事を進めているのはICT系ぐらいのもので、先日用事があって顧問先に行ったら朝から高齢の会長が「朝礼」を仕切っていました。昭和にタイムスリップしたのでしょうか。いいえ、こっちがいまだ日本社会の標準です。働き方改革はどこに行ったのでしょう。

「迷惑な異物」の扱い

 そんな中で、通勤時間帯に出くわして「他に方法はなかったのか」と思う客がありまして、ひとつが赤ちゃん連れのお母さん、もうひとつが日本の通勤事情を知らずに闖入してきた、でっかいスーツケースを抱えた国内海外の旅行者さんたちです。どちらも、ダイバーシティを認めるべきという正論からすると守られるべき存在のはずが、毎朝のルーチンとマキシマムなストレスに晒されるサラリーマンの皆さんからすると文字通り「迷惑な異物」の扱いになってしまうわけであります。通勤時間帯に赤ちゃんに遭遇すること自体はそんなに多くないのですが、そのレアケースではだいたい赤ちゃんは大泣きするのが常でありまして、赤ちゃんは泣くのが仕事だとすると大変仕事熱心で結構と私なんかは思うわけであります。ただそれは私自身が子供になれている育児世帯だからというだけかもしれません。

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最終更新:6/21(木) 11:21
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