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なぜあなたの説明は相手に理解してもらえないのか

6/22(金) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

 どんなに頑張って身につけた知識やスキルを駆使しても、相手がわかってくれないと悩む人は少なくありません。『東大院生が開発!頭のいい説明は型で決まる』の著書で元駿台予備学校講師・犬塚壮志氏が相手にわかりやすく説明するためのコツを明かします。

● 伝わらない知識やスキルは “ない”に等しい

 「お酒に入っているアルコールってそもそもエタノールのことなんだけど、そのエタノールを酸化して無毒化する時に必要な酵素は大きく2種類あってさ。エタノールの第1段階の酸化で生じたアセトアルデヒドが二日酔いの原因物質なんだけど……」
「二日酔いのリスクを最小限に抑えるための効果的なお酒の飲み方ってあるんだけど、それって知ってる?」

 皆さんは、2つの説明のうちどちらの言葉に耳を傾けますか?私は、間違いなく後者です。

 実は、前者の言葉は、私が社会人になりたての頃に文系出身の友人と酒を飲んでいた時にしていた説明なのです。

 その友人が何気なく、「最近、二日酔いになりやすいんだよねぇ」と漏らしました。そこで私は、酵素を専門に研究していたこともあって、すかさず得意気に前者の説明を始めてしまったのです。

 しばらく説明が続いたため、友人はたまりかねて、私の話を強引にこう打ち切ったのです。

 「もういいよ!酒がマズくなる。文系出身のオレにはオマエの話、全然わかんねぇよ!」

 また、こんなこともありました。

 大学時代に私がやっとの思いでデートに誘った女性に対して、横浜のランドマークタワーの展望台から夜景を見ていた時のことです。

 「ここから見えるあの街のネオンサインって、実はネオンじゃなくって、アルゴンだってこと知ってた?」

 沈黙がしばらく続いた後、その女性は「そろそろ終電の時間が……」と一言。とはいえ、時計を見るとまだ夜8時頃でした。
 
 このように相手に伝わらない説明で、失敗を数多く経験し、私は学びました。

 「そうか、オレ自身がどんなに面白いと思っている話題でも、その人が興味のない話は、こっちがどんなに一所懸命説明してもわかってもらえないし、そもそも聴こうとさえしてくれないんだ……」

 どんなに一所懸命身につけた知識やスキルを駆使して話しても、相手がわかってくれなかったら、それは“ない”に等しいのです。

 相手が興味のない話やメリットのないことは、どんなにこっちが必死に説明しても届かないのです。そんな当たり前のことに、数多くの失敗から気づかされたのです。

● その人の学力と 説明力は別次元のもの

 昨年まで、説明のプロとして予備校の教壇に立ち、東大や医学部を受験する生徒を教える立場になっていた私ですが、このように初めから説明力が優れていたわけではありません。

 予備校の時には化学を担当していましたが、自分が受験生の頃は偏差値36程度でした。そこから必死に受験勉強して偏差値70を突破できるような学力になったのですが、説明に関しては上述のような有り様……。

 つまり、自分の知識や理解度などの学力レベルが上がったからといって、説明そのものが上手くなるとは限らないのです。

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