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廃校寸前だった離島の高校に、日本中から生徒が集まる理由

6/22(金) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

 少子化が急速に進むなか、全国各地で学校の統廃合が進んでいる。文部科学省の調査によると、2002年度~15年度までの間に全国で6811校が廃校になるなど、年間で約500校が廃校になっているペースだ。特に深刻なのが、離島や中山間地域(山間地およびその周辺の地域)の学校だろう。

 そんななか、廃校の危機にありながら、たった8年で全生徒数が2倍へと増加した離島の学校がある。それが島根県立隠岐島前高校だ。

 同校は地元の生徒がほぼ全員入学できることから、合格基準偏差値が38(「みんなの高校情報」より)と決して高いとはいえない。ところが、県外から来る生徒の入試倍率に関しては2倍程度と、今や全国から志願者が集まる人気校の1つになっている。なぜ離島にある島根の県立高校が、全国から生徒の集まる人気校になったのだろうか。

● 生徒数は8年で89人から180人に 島外出身者の入試倍率は約2倍と人気校へ

 島前高校は、日本海に浮かぶ隠岐諸島の1つ「中ノ島」の海士町にある。境港からだと船で3時間半(高速船なら1時間50分)かかる場所だ。

 現在は、生徒数の増加もあり活性化している島前高校だが、もちろん以前は全国の離島や中山間地域と同様に、廃校の危機に陥っていた。1989年には246人もいた島前高校の生徒数も、2008年には89名にまで減少していたほどだった。

 ところが、2016年には生徒数が180人にまで回復。一時期は1学年1クラスだったものの、現在では1学年2クラスに増加している。それを支えているのが、全国から集まる島外出身の生徒だ。島前高校では、島前地域出身者(海士町、西ノ島町、知夫村)が半数を占めるものの、40%程度は推薦入試によって島外出身者を募集。2016年時点では、全校生徒180人中86人が島外出身者で、最近では海外の日本人学校やインターナショナルスクール出身者もいるという。

 このように島前高校が島外の生徒を募集し始めたのは、島で深刻化していた「高校がなくなること」への危機感からだった。

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