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講談社「ボンボンTV」、その華麗なる「復活劇」の軌跡:漫画編集者はなぜ ユーチューバー を志したのか?

6/23(土) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

デジタル化が、ブランドの復活劇に、大いなる後押しを加えた。

講談社がマルチチャンネルネットワーク企業UUUM(ウーム)と共同運営している「ボンボンTV」。2018年1月に、開局2年6カ月にしてチャンネル登録数が100万人を超えた(2018年5月現在、登録数は127万人)。この巨大YouTubeチャンネルは、すでに総動画再生数も16億回を突破している。

ボンボンTVのターゲットは、中高生、および小学生を含むファミリー。よっち、りっちゃん、えっちゃん、なっちゃん、いっちー、なる という6人のメンバーが、実験や工作をはじめとした「やってみた動画」などを毎日5本以上配信している。YouTubeクリエイターを独自にランキングしているサイト「Wiztracker」によると、ボンボンTVは国内15位にランクイン。同ランキングの上位を見れば、はじめしゃちょーやフィッシャーズ、HIKAKINなど、いまや誰でも知っているカリスマユーチューバーばかりが名を連ねている。

ある一定以上の年齢の男性なら、講談社の「ボンボン」といえば、「コミックボンボン」のことを思い浮かべるだろう。80年代に『プラモ狂四郎』でガンプラブームを巻き起こし、以後も『SDガンダム外伝』『王ドロボウJING』『メダロット』『サイボーグクロちゃん』などの話題作を多く輩出していた人気月刊コミック誌だ。ところが、同誌は2007年、業績の悪化を理由に撤退。その8年後の2015年、名前を少し改め、ボンボンTVというYouTubeチャンネルとして復活を遂げた。現在では、このボンボンTVをモチーフにしたマンガ書籍、イベント、工作キットなども次々とヒット。いまやYouTubeを見ている小中学生のあいだで、「ボンボンTV」の名を知らぬものはいない。

コロコロのライバルを

この復活劇をゼロから描き起こし、指揮してきたのが講談社 第三事業局 動画事業チーム編集長の安永尚人氏だ。同氏は、入社以来20年ものあいだ「週刊ヤングマガジン」の編集者を経験してきた。『彼岸島』『COPPELION』『AKIRA』『3×3 EYES』『攻殻機動隊』などのヒット作品も担当し、「月刊ヤングマガジン」も創刊。アメリカでKodanshaUSA新設に携わったり、BeeTV(現:dTV)配信のムービーコミック「Beeマンガ」という新ジャンルの立ち上げにも尽力した。またグラビア担当でミスマガジンなどに関わり、自動車業界においても日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員を10年以上務めている。さらに紙媒体だけでなく、2014年には同誌の電子版「ヤングマガジン海賊版(現:e-ヤングマガジン)」もローンチさせた。

「そろそろ、次のことをやりたいと思っていた時期だった」と安永氏は、ボンボンTVを企画したキッカケを振り返る。そのころちょうど、子どもにせがまれて、小学館の「月刊コロコロコミック」に登場するキャラクターのグッズを手に入れるため、行列に長時間並んだことがあったという。「そのとき『これが自社のマンガ雑誌の作品であれば……』と、ふと思った。それと同時に、講談社には小学生向けの定期刊行物がひとつもないことにも考えが及んだ」。

そこで、コロコロのライバルとなる小学生向けメディアを構想した安永氏は、まず想定スポンサーとなる玩具企業などをめぐり、ニーズを探る。結果、どこも新しいコミック誌を望んでいることがわかった。小学生をターゲットとしたコミック誌は、コロコロ以外になく、他の選択肢があれば嬉しいという話だった。

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