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90万円しかなかった矢野浩二が「中国で一番有名な日本人俳優」になった理由

6/23(土) 17:04配信

ザテレビジョン

現在、「警視庁・捜査一課長season3」(毎週木曜夜8:00-8:54 テレビ朝日系)の鑑識課員・武藤広樹や「SICK'S 恕乃抄 ~内閣情報調査室特務事項専従係事件簿~」(Paravi独占配信)の陳部長を演じている矢野浩二。2000年から中国のドラマ、映画などで活躍し、2008年からはバラエティ番組「天天向上」のレギュラーも務めるなど、中国で最も有名な日本人俳優といわれている。

【写真】注目の逆輸入俳優・矢野浩二「1シーン1シーンで存在を残していきたい」

そんな彼がどのようなきっかけで中国に渡り、人気を獲得していったのか。ザテレビジョンでは、その軌跡を語ってもらった。

■ 「“スターになれるよ”の言葉を真に受けた」

森田健作(現・千葉県知事)氏の運転手兼付き人をしていた矢野が初めて中国の作品に参加したのは、2000年4月のこと。連続ドラマ「永遠の恋人」の日本人留学生役として、現地で3カ月間撮影に没頭した。

ーー中国語は話せなかったんですよね?

全く話せませんでした。ただ、役柄は、中国の大学で京劇を学んでいる中国語ペラペラの日本人だったんです(笑)。

ーーということは、多少、中国語を話すシーンもあったと思いますが。

そこは編集の時に僕の声を中国の声優さんが吹き替えていました。

ーーそんな撮影中に、「中国で役者として活動したい」と思ったんですか?

自分よりも周りが言ってくれたんです。“浩二、いいんじゃない。中国に来たら、スターになれるよ”と。中国の人達は海外の人に凄く寛大なんです。今思えば、ノリで言ってくれたんだろうなと思いますけど、それを僕が真に受けたんですよね。

事務所と森田さんに話を通して、中国での生活費が貯まるまでは役者の仕事とアルバイトをして、2001年から中国でひとり暮らしを始めました。

■ 空白期間も「次のステージのための前触れ」

日本で貯めた90万円の資金を持って中国へ渡った矢野。ほとんど仕事のない時期を1年半ほど過ごし、徐々に役者の仕事が入るようになった。

ただ、役柄はすべて歴史ドラマでの日本人の軍人役。「同じようなキャラクター設定と芝居しか求められなくて、どんどんやりがいを失っていった」(矢野)という時期を経て2006年、“軍人役”から離れる決断をする。

ーーそれでも軍人役のオファーは届いたと思いますが。

全て断ったので、半年ぐらい仕事がピタリと止まりましたね(笑)。

ーーその半年間はどのように過ごしていたんですか?

本当に空白の時間でした。ただ、僕自身の気持ちは前向きでしたよ。次のステージに行くための前触れなんじゃないかと思って。何をするにしても困難の壁は付きものじゃないですか。

■ トーク番組で「イメージが変わっていった」

そんな矢野に転機が訪れる。トーク番組の“外国人特集”に出演した様子が別のバラエティ番組のスタッフの目に留まり、2008年からバラエティ番組「天天向上」にレギュラー出演。中国での知名度は飛躍的に上がり、有名俳優へと成長した。

ーーバラエティ番組への出演は、役者としての活動にどんな影響を与えたんですか?

役柄の幅が広がりましたね。軍人役ばかりだったのに、善人の日本人役が来たり、コメディ作品へのオファーが届いたり。徐々にですが、僕のイメージが変わっていきました。それまで悪党の日本人として観ていた役者は面白いヤツだったんだと。これもラッキーな流れだったなあと思います。

同時に、芸能人にとってイメージがとても大事だというのを実感しましたね。だから、バラエティ番組で調子のいいことをやっていると知名度は伸びても、役者として損なわれる部分があると気づいて。あー、完璧というのはないんだなと思いました。

■ 「日本での活動を今は大事にしたい」

ーー日本に戻ってきて2年です。

機会があれば、日本に戻って活動したい思いはずっとありました。今はまだ戻って来てよかったのかどうかはわからないです。でも、こうやって日本で仕事をしている以上、ひとりでも多くの日本の方に名前と顔を覚えてもらいたいです。そのために、役者としてはどんな役柄でも1シーン1シーンで存在を残していきたいです。

ーー当然、中国でも役者として活躍していくと思いますが。

それは視野に入っています。日本で認知されることは、中国での仕事にも繋がっていくと思うので。

ーー日本と中国で同時に連ドラ出演の可能性もあるんですか?

あると思いますが、今は日本です。自分の芝居に甘さが出ないように、日本での活動を今は大事にします。ただ運転免許証の期限が切れていたので、車ではなく電車を乗り回したいと思います(笑)。

(ザテレビジョン)

最終更新:6/26(火) 22:19
ザテレビジョン

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