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西野J快進撃の根底に息づく“ハリルの遺産” プロ集団に変えた「戦う意識」と「経験則」

6/27(水) 17:01配信

Football ZONE web

快進撃を見せる西野ジャパンの原動力とは――

 日本代表は6月24日のロシア・ワールドカップ(W杯)グループリーグ第2戦で、2度のリードを許しながらMF乾貴士のW杯初ゴールと、MF本田圭佑の日本史上初となる3大会連続ゴールで追いつき、2-2の引き分けに持ち込んだ。

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 初戦のコロンビアが10人だったとはいえ、4年前のブラジルW杯で1-4と敗れている相手。さらに日本は指揮官が2カ月前に交代したばかりで、一方のホセ・ペケルマン監督の堂々たるキャリアは今さら紹介する必要もないだろう。にもかかわらず、西野朗監督は南米の曲者を2-1で下して世界中に衝撃を与えた。

 さらに中4日で迎えたセネガル戦――。初戦のポーランド戦をフィジカルで圧倒した相手に2度もリードを許しながら追いつき、乾のクロスバー直撃のシュートやFW大迫勇也の空振りさえなければ勝ち点3を獲得できた可能性もある大善戦を演じた(GK川島永嗣には1失点目はパンチではなくしっかりキャッチしてほしかった)。

 今年3月のベルギー遠征では、プラス材料を見つけることが難しかった。それがバヒド・ハリルホジッチ前監督の解任につながった。しかし、今大会の主力選手はハリル・ジャパンとほとんど変わらず、スタメンの平均年齢は28歳以上と参加国で最も高齢だ。にもかかわらず、西野ジャパンは快進撃を見せている。その原動力を4年前との比較も合わせて探ってみた。

ハリルホジッチ前監督が求めてきた「デュエル」の意識が結実

 今大会の日本の健闘に、まずは前任者の“遺産”を指摘したい。それが顕著に表れたのがセネガル戦だった。過去の日本は、欧州や南米はもちろん、アフリカ勢や中東勢と比べてもフィジカルの脆弱性は明らかだった。これは日本人の宿命とも言える。このためフィジカルで勝負するのではなく、日本人の特性――アジリティーとクイックネス、テクニックなど小回りのきく素早い動き出しとパスサッカーに活路を見出そうとした。

 裏返せば、「最初からフィジカル勝負は逃げてきた」ということになる。その弱点を指摘したのがハリルホジッチ元監督だった。「デュエル」をキーワードに、選手に逃げることなく「決闘」を挑むことを求めた。

 そこで4年前との比較だ。西野ジャパンとザックジャパンの攻撃スタイルは基本的に変わらない。素早くパスをつなぎ、ピッチの横幅をワイドに使いつつ、縦パスを出し入れしてギャップを作って相手の陣形を崩しにかかる。むしろ4年前の方が選手は自信を持っていた。

 しかし4年前のコートジボワール戦後、DF長友佑都は接触プレーで「当たったら体が痛かった」と体幹の違いを痛感。コロンビア戦でハメス・ロドリゲスとマッチアップしたMF青山敏弘は「ボールを取れる気がしなかった」と完敗を認めた。大会後、ブラジルW杯でサプライズ選出されたFW大久保嘉人は、日本のプレーがクリーン過ぎると指摘した。サイドの選手が相手のドリブル突破に抜かれそうになる。すると日本選手は両手を上げて「自分はファウルしていません」とアピールしたプレーを批判した。

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最終更新:6/27(水) 17:36
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