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脱ハリルの日本スタイル。過去にW杯で見せたどの試合よりも痛快だった

7/3(火) 17:31配信

webスポルティーバ

 実力はベルギーが上。結果は妥当。冷めた見方をすれば、そういうことになる。

 だが、そんなことは承知のうえで、単純に面白かった。日本はよく戦った。そう言っていい試合だったと思う。

【写真】スペインの目利きは、W杯日本代表の全選手をこう評価していた

 ワールドカップ決勝トーナメント1回戦。日本は1998年フランス大会に初出場して以来、6大会連続で本大会に出場しているが、グループリーグを突破し、ここまで駒を進めたのは3回目のことだ。

 しかし過去2回は、2002年日韓大会がトルコ、2010年南アフリカ大会がパラグアイと、比較的対戦相手に恵まれてきたにもかかわらず、日本は何とも煮え切らない戦いで、いずれも敗れてきた(2010年はPK戦決着ではあったが)。

 それに比べて今回の対戦相手であるベルギーは、優勝候補のひとつにも挙げられる、正真正銘の世界トップレベル。そんなチームを向こうに回し、最後まで勝負の行方がわからない接戦を演じたのだから大健闘だった。

 それも、終始守備に追われ続けただけの、スコア上だけの接戦ではない。日本はかなりの時間でボールを保持して試合を進め、劣勢の時間はあったものの、一時は2-0とリードした。

 加えて、両チームともにファールが少なく、特に前半はほとんどプレーが切れず、互いが絶え間なく攻守を入れ替えて進む試合は、見ていて気持ちがよかった。

 結果的に「最後の30分は本気のベルギーに対抗できなかった」(西野朗監督)ということになるのだろうが、試合が終わるその瞬間まで勝利を期待させてくれる試合だった。

 強豪相手に善戦した満足感など、当事者たちにはない。西野監督は「結果については残念のひと言」。キャプテンのMF長谷部誠も、「こういう結果に終わって、手応えよりも失望というか、悔しさが上回っている」と話している。初のベスト8進出に、そしてブラジルとの対戦に、もはや指先が触れていただけにもったいない試合ではあった。

 だが、今回の敗戦が過去2回の同じステージでの敗戦に比べて価値が高いのは、日本が至って”普通に”戦い、それでも勝負になっていたからだ。

 日本は引いて守りを固めたわけでもなく、玉砕覚悟でハイプレスに打って出たわけでもない。いつものようにパスをつないで攻め、ボールを失ったら切り替えを速くして奪い返し、奪ったボールは安易にクリアせず、落ち着いてつないで再び攻撃に転じる。その繰り返しを丹念に続けただけだ。

 長谷部は「8年前(の南アフリカ大会)はかなり守備的にやっていた」と言い、こう続ける。

「今回は受け身にならず、守備でも自分たちからアクションを起こしていこうとやっていた。勇気を持ってかなりいけた部分があるので、8年前より手応えがあったし、戦えた」

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