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「あの花」「サマウォ」も! シニアが楽しめる“厳選アニメ”11本〈週刊朝日〉

7/20(金) 16:00配信

AERA dot.

 いまやクールジャパンの象徴とも言われ、世界的に評価が高まる日本のアニメ。子どものころはずいぶん見たけどなあ……というシニアの方も多いのでは。「それはもったいない!」と69歳のライターが立ち上がった。作品を見まくって選んだシニア向けの厳選11作品。誌上上映会をお楽しみください。

1.「ちはやふる」(2011~12年テレビ放映 各話約30分全25話)
コミックも映画も大人気、幼くしてかるたに出会った少女と仲間の成長物語

 滋賀県の近江神宮で毎年行われる全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会。コンマ数秒レベルで札を取り合うその模様はまるで「格闘技」。手の動きの速さはボクサーのよう。相手より先に札を取るには記憶力、聴力、体力が勝っていなければならない。そんな競技かるたの世界を描いたのがこの作品。小学生でかるたと出会った綾瀬千早が同級生と共に競技かるたの世界へ入り、高校でかるた部を作り、また新しい仲間を加えて高校選手権をめざす。

 友情と向上心が描かれるのが魅力の作品。胸にジーンとくるエピソードがある。小学校に転校してきた男の子は穴の開いた靴下をはき、家計を助けるために新聞配達をしている。これって私たちが子どものころの話みたいじゃないか。あのころも家庭の複雑な事情で転校する友がいた。今どきこんなのあるかいと思うが、これで物語がある意味ぐんと胸に迫ってくる。

 今はシングルマザーの貧困など形を変えた困難がある。天才的にかるたが強いこの男の子も千早たちと活動するがまた故郷へ帰っていく。高校生になった千早はこの男の子に会いに行き、意外な出来事が起きて、見る者の涙腺を崩壊させる。全体を通して頑張る若者とそれを応援する大人たちが紡ぐ世界がまたいい。全国大会出場を果たした千早たちは続編の「ちはやふる2」で頂点をめざす。

2.「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(11年テレビ放映 各話約30分全11話)
亡き幼なじみの願いをかなえるためにさまざまな思いを抱えてかつての仲間が結集

 志望高受験に失敗し引きこもりになった宿海仁太。ある日、彼の前に幼いころ水死した「めんま」というあだ名の女の子が現れる。その姿は成長したものだったが、キャラは昔のまま。彼の仲間たちにはめんまが見えないが、仁太には見えることを信じるようになり、男3人、女2人の昔の仲間が再結集していく。彼女にはかなえてほしい願いがあり現れたのだ。

 子ども時代には仲が良く森の中の秘密基地に集まる間柄だった仲間たち。めんまが亡くなったのは自分のせいかもと後ろめたい気持ちのメンバーもいて、それが幼かった皆をばらばらにした面もある。

 いろいろな悩みや不安を抱え、なんだかんだ言いながらも、もともと気が合う連中だから再び秘密基地へ集まるようになる。仁太も久々に明るさを取り戻し、めんまの願いをかなえるためにバイトで資金を作り始める。そしてその日は刻々と近づいてくる。

 ここから物語はラストへ向かって足早に動き、ラストの展開が見る者の心を大きく揺さぶる。この物語の舞台になった埼玉・秩父には多くの若者が“聖地巡礼”に詰めかけた。私もアニメに出てきた橋や神社に行って若者と「あの花」について語り合ってみたくなった。タイトルが長い分感動も長く残る作品。短縮して見たい人には99分の劇場版もある。

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最終更新:7/20(金) 16:00
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