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金正恩の実兄「正哲」は一体何をしているのか

7/13(金) 9:00配信

東洋経済オンライン

 非核化をめぐる米朝交渉で、存在感を高めているのが金正恩朝鮮労働党委員長(34)だ。6月12日のシンガポールでのトランプ大統領との米朝首脳会談では、親子以上に年齢の違うトランプ氏と渡り合い、交渉を有利に進めた。

 妹の金与正・党中央委第1副部長がぴったりと同行しており、兄と妹の親密ぶりも話題となった。それでは、実兄の金正哲(キム・ジョンチョル)はどうしているのだろうか。一時は、金正日総書記の後継者とも見なされた人物だ。その近況が最近明らかになった。

■エリック・クラプトンの大ファン

 金正哲の生活ぶりを公開したのは、英国駐在北朝鮮の前公使、太永浩(テ・ヨンホ)だ。太は、2016年に脱北し、家族とともに韓国に亡命した。亡命した北朝鮮の政府関係者としては、最も地位の高い人物の1人だ。

 彼が書き、5月に発売した『3階 書記室の暗号 太永浩の証言』は、異例の売れ行きとなり、すでに10万部を超え、ベストセラーとなった。現在、英語版と日本語版の翻訳が進んでいるという。

 この本の中に、金正哲(36)が、大ファンであるギタリスト、エリック・クラプトンのコンサートを見に来た時(2015年)の様子が詳細に語られている。

 公演2カ月前に、クラプトンのチケットを極秘に購入せよとの電子メール指令が本国から太のもとに届いた。メールは暗号化され、「家族にも絶対に話してはならない」と念が押されていた。

 太永浩が、ロンドンに正哲が来ることを知ったのは、この時だった。太はすでにクラプトンを北朝鮮に呼ぶため、交渉をしていた。わざわざロンドンまで来て、クラプトンの公演を見ることができる人間は、正哲1人しかいなかった。

 苦労して公演会場の正面と脇の2カ所を購入した。正哲が突然、違う場所から見たいと言いだした場合の対策だった。

 正哲がロンドンに来ると、さっそく予想外のことが起きた。5月19日の夜10時近い時間に空港に到着した正哲は、ロンドンのオックスフォード通りのレコード店、HMV(英国最大のエンターテインメント・チェーン店)に行きたいと言いだしたのだ。「飛行機に乗っているあいだ中、ロンドンでレコードを買いたいと思っていた。今から行きたい」。

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