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甲子園常連の強豪校が次々に敗退。「番狂わせ」はなぜ起こるのか?

7/18(水) 6:50配信

webスポルティーバ

 実はこの時期、スポーツ新聞のページをめくるのが怖い。

 1面から3面は、たいていプロ野球の記事で埋め尽くされているが、そこから1ページめくると、一気に世界が変わる。前日の“高校野球”の様子が、見開きビッシリと報じられている。

■ひっくり返るぐらいの驚き。星稜の1年生・内山壮真は「モノが違う」

 日本中の関心がこの高校野球の地方大会に注がれていると言っても過言ではないほど、大小さまざまな記事が紙面に踊る。高校野球ファンは地方大会の推移に目を凝らし、母校の戦いぶりを気にしている人も多いはずだ。もしかしたら、1年のなかでもっとも“母校愛”を感じるのは、この時期なのかもしれない。

 注目選手の活躍ぶりは写真付きで大きく報じられ、そこに地方大会中に飛び出したニューヒーローが加わる。そして、もうひとつ欠かせないのが“番狂わせ”報道だ。

 優勝候補に挙げられていた強豪校が初戦で敗退したり、またはシード校が意外な相手に敗れたり……これも必ず大きな見出しで報じられる。冒頭で、私がページをめくるのが怖い……と感じているのは、この“番狂わせ”のせいだ。

 高校野球の新聞報道は必ず、全国すべての試合結果が載せられる。都道府県ごとにズラリと学校名が並び、上段が“勝者”で、スコアをはさんで下段が“敗者”である。昔からついつい下段から見てしまうクセがついている。とくに大きな理由はないのだが、下段に意外な学校名がないことをまず確認したいのだ。強豪と称されるチームが、万に一つでも、やられていないか……それを確かめるのは、いつになっても怖いものだ。

 それが今年、「えっ!」と声を発する機会が、例年より明らかに多い。

 九州ではセンバツ出場の延岡学園(宮崎)、東筑(北福岡)が敗れ、春の九州大会王者である九州国際大付(北福岡)が2回戦で姿を消し、九州学院(熊本)も初戦敗退。さらに、今春のセンバツ4強の三重、同じく8強の日本航空石川も立て続けに敗れた。

 また敗れはしなかったものの、日大三高(西東京)や東北(宮城)、履正社(北大阪)など、「あわや……」と思わされたチームも多く、夏の甲子園100回の地方大会はいつになく大荒れの様相を呈している。

 理由はさまざまだが、以前、こんな場面に遭遇したことがあった。

 誰もが知っている強豪校が、甲子園をかけた地方大会の1回戦で、部員12人のどう見ても普通の公立校と対戦した。初回、強豪校が無死一、二塁のチャンスをつくった。定石どおり、送りバントかと思ったら、なんと“ヒットエンドラン”を仕掛けてきた。打球は強烈なライナーでサードへ飛んだが、これを三塁手が好捕し、まさかの“三重殺”となった。

 強豪校にとってはそれが不運の始まりだった。打つ手、打つ手がすべて裏目となり、守っては失策が続き、投手もストライクが入らない。

 逆に公立校は、もらったチャンスをきちんと得点につなげ、あろうことか5回コールドで強豪校を破ってしまったのだ。

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