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中国経済、成長率鈍化でも「バブル崩壊」はしそうにない理由

7/20(金) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

 中国の4~6月期の実質経済成長率が、前年同期比6.7%だったと発表された。中国といえば、90年代と2000年代に平均10%程度の高成長を続け、世界第2位の経済大国になったわけだが、2012年以降は成長率が8%を下回っており、しかも緩やかながら年々低下しつつある。

 かつて、「ゼロ成長が続く日本から見ると、中国の8%成長はうらやましい」と思われていたときに、「中国では、8%くらい成長しないと失業者が増えてしまうので、8%の成長率を維持するために苦労しているのだ」という中国高官の話が報道されていた。「隣の芝生は青い」ということだろうか。

 それはそれとして、最近の中国の成長率は8%を下回り続けているが、大丈夫なのだろうか。それが、大丈夫なのである。以下、その理由を説明していこう。

● 中長期的な経済成長率は 供給力の伸びで決まる

 経済が成長するためには、需要と供給がともに伸びる必要がある。通常は、需要が伸びれば企業は生産を増やすので設備投資が起き、鉄やセメント、設備機械などの需要が伸びる。すると企業は、生産増のため雇用を増やし、雇われた人が消費を増やすのでさらに需要が増える。そして、企業の設備投資で生産性が上がり、労働者1人当たりの生産量が増え、企業は労働者に高い給料を払えるようになる。こんな具合に、需要と供給が互いに増えていくわけだ。

 供給の伸びと需要の伸びが、偶然、同じ速度になるとは限らないので、需要の伸びの方が早ければインフレになって、財政金融政策で需要を抑制することになる。一方、需要の伸びの方が遅ければ、財政金融政策で需要を刺激することになり、景気が循環するわけだが、本稿では短期の景気循環の話は置いておくとして、長期的な経済成長の話に集中する。

 また、バブル崩壊後の長期低迷期の日本経済は、金利をゼロにしても需要が伸びず、需要不足から供給も伸びないという悪循環に陥っていた。これは、世界経済の歴史の中でも珍しい現象だったため、本稿ではこれについても取り扱わない。

 景気循環を考えず、そしてバブル後の日本のことを考えないとすると、供給力が伸びるほど経済が成長するということになる。供給力の伸びに需要が等しくなるように、財政金融政策で需要をコントロールするからだ。

● 成長率低下の一因は 前年の水準が高いこと

 手で畑を耕している農家は、生産性が低い。そこにトラクターが導入されると、農業従事者1人当たりの生産量が飛躍的に増え、生産性は一気に上がる。

 しかし、国内で消費される農産物の量は増えないとなると、農業に従事する人数は少なくてよくなる。すると、農業従事者が余るので、彼らは都市に働きに行き、都市で生産活動に従事するため、国全体としての生産量は増える。こうして経済が成長する。

 もちろん、都市でも針と糸で洋服を縫っていた工場にミシンが導入されると、生産力は飛躍的に高まるから、国民に多くの服が供給されることになり、国民生活は豊かになる。

 しかし、トラクターとミシンが行き渡ってしまうと、経済成長率は鈍ることになる。古いトラクターやミシンを最新式の物に入れ替えても、生産性は飛躍的には向上しないからだ。これが、経済成長に伴って成長率が鈍化する一つ目の理由だ。

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