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これでいいのか、2018年オールスター戦<日本野球よ、それは間違っている!>

7/21(土) 6:01配信

幻冬舎plus

広岡 達朗

 今年のオールスター戦をテレビで観て、ガッカリした。

 球宴は、前半戦で活躍した選手たちがファンに最高のプレーを見せるドリームゲームだが、ファン投票や選手間投票、監督推薦などで選ばれた選手にとっては、名誉と誇りをかけた晴れ舞台である。

 それだけに、セ・パ両リーグにとってはリーグの人気と実力を競う戦場で、私が西武の監督のころ、パ・リーグの伊東一雄広報部長(故人)には「監督、巨人のいるセ・リーグの人気に追いつくために絶対勝ってよ!」とハッパをかけられたものだ。

 いわれるまでもない。私たち首脳陣も同じ気持ちだったので、出場選手が決まるとセ・リーグ全打者の得意コースや弱点を書き込んだチャートをつくって投手陣に教え込んだ。

 こうしたリーグをあげた必勝意識が、昨年から4連勝で84勝78敗11分けという全パの通算成績につながったと私は思う。逆に全セが通算成績で追いつけないのは、全パの実力に負けるのではなく、「勝ちにいく」という真剣味と気の持ち方で負けているのだ。

松坂の先発・火だるまに愕然

 第1戦は7対6で今年も全パが勝ったが、立ち上がりの1回に全セの先発・松坂大輔(中日)が一挙5点を失ったとき、私は愕然とした。ガッカリしたのは、西武の秋山、森のホームランを含む4安打を浴びて1回で降板した惨状より、そもそも「夢の球宴」に松坂が先発したことである。

 ファン投票で1位の投手が第1戦で先発するのは、子どもでも知っているルールである。それでも納得がいかないのは、大リーグから戦力外となって帰国後、ソフトバンクで3年間に1度しか登板しなかった投手が、なぜ球宴の先発投手なのかということだ。

 今シーズン、中日にテスト入団した松坂は、前半戦で7試合に登板して3勝3敗。防御率は2.41だが、登板回数は37回1/3しかない。

 アメリカでトミー・ジョン手術を受け、球速130km/h台しか出ない投手が、実力日本一といわれる巨人のエース・菅野智之を抑えて39万4704票のファン投票を得たのは、かなりの組織票があったとしか思えない。

 もし組織票がなく、純粋なファン投票だとしたら、オールスター選手としての実力評価より、松坂への同情票ということだろう。松坂の復活を願うファン心理は理解できるが、前半戦8勝1敗で折り返した西武・菊池雄星をトップ当選させたパ・リーグのほうが、はるかに健全な投票をしている。

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最終更新:7/21(土) 6:01
幻冬舎plus