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追悼・カザフの英雄「デニス・テン」さん 大の“親日家”で韓国からクレームも…

7/22(日) 6:00配信

デイリー新潮

 現役のフィギュアスケート選手が殺害された。カザフスタン共和国のデニス・テン選手(25)である。親日家で日本選手との交流も多く、祖国では英雄だったという。

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 男子フィギュアのデニス・テンさんが7月19日、カザフスタン最大の都市アルマトイ中心部で、愛車レクサスのミラーを盗もうとした車上荒らしと口論になり、右太もも上部など複数箇所をナイフで刺され出血性ショックで死亡した。享年25。

 故国カザフスタンでは、一部のテレビ放送が白黒化。ラジオではバラエティを慎むなど、喪に服しているという。

 同国ナザルバエフ大統領は「彼の際立った業績は我々の国に栄光をもたらし、スポーツの若者たちへの浸透を助けた。デニスは、その才能が世界の多くの国で認められ敬意を集めた有名なアスリートだっただけでなく、人柄もすばらしく、本当の愛国者だった」と哀悼の意を表した。容疑者の2人はすでに拘束されたが、大統領は検事総長と内務省に徹底的な捜査を命じたという。それほどの英雄なのだ。

「彼がフィギュアを始めた頃は、カザフスタンのスケート場は屋外にしかなかったそうです。それが2013年のロンドン世界選手権で銀メダル、14年のソチ五輪で銅メダルを獲得し、同国にフィギュアで初めての五輪メダルをもたらすと、日本でいえば長嶋茂雄(82)のような国民的英雄に。アイスショーを企画すればチケットは即日完売、稼いだお金で選手育成基金を創設するなど、後進の育成にも力を入れていた。国としてもフィギュアスケート会場を建設し、22年の冬季五輪に立候補までしていました。むろん、彼が出場することが前提だったと思います」(スポーツ紙記者)

信じたくありません

 だが、22年の冬季五輪は北京に決定。デニスさんも亡くなってしまった。あまりの突然の死に、日本の選手から多く哀悼のコメントが寄せられているのは、彼が親日家であり、日本人選手との交流も深かったからだ。高橋大輔(32)、荒川静香(36)、織田信成(31)、安藤美姫(30)、村上佳菜子(23)、小塚崇彦(29)、無良崇人(27)らもインスタグラムやツイッターで哀悼の意を表している。なかでも浅田真央とは浅からぬ縁があったという。

「なぜ、どうして、信じられません、信じたくありません。大切な仲間の命が奪われたなんて、辛いです、悲しいです。/日本のショーに来てくれたり、カザフスタンのショーに呼んでくれたり、カナダやロシアで一緒に練習やテニスやバーベキューをしたりしました。とても優しくて、面白くて、いつも一生懸命な人でした。/心よりご冥福をお祈り致します」

 と、彼女のインスタグラムには悲痛な言葉が綴られている。

「真央ちゃんとデニスは10代の頃、ロシアのタチアナ・タランソワコーチ(71)の下で一緒にトレーニングをした仲であり、家族ぐるみのつき合いもあったそうです。だから、真央ちゃんのお母さんが亡くなったときに、デニスは真っ先にTwitterで励ましの言葉を贈っていたし、落ち込んだ彼女がカナダの振付師ローリー・ニコル氏の自宅で静養していたときも、側にいたのはデニスだったといいます。デニスがソチ五輪後にカザフで企画したアイスショーには真央ちゃんはもちろん、彼が尊敬してやまない高橋大輔も呼ばれていました。それほど日本選手と馴染みがあったんです」(前出・スポーツ紙記者)

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最終更新:7/22(日) 6:00
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