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家は3坪、生活費は月2万円 路上生活を経て行きついた身軽な“小屋”暮らし〈AERA〉

7/30(月) 16:00配信

AERA dot.

 好きな時間に起きて、好きな時間に寝る。欲しかったのは例えば、そんなささやかな自由。しかし社会人ともなると、至難の業だ。仕事がある。生活費を稼がないといけない。でも視点を少しずらせば、それが可能になることを「発見」した人がいる。高村友也さん(36)だ。その答えは「小屋」にあった。

【写真】高村さんの小屋の外観や内観はこちら

 小屋ブームの火付け役のひとりともいえる高村さん。これまであまりメディアに出ることがなく、今回、小屋を訪ねることはかなわなかったが、取材には応じてもらえた。

 新緑のまぶしい季節、木漏れ日の差すなか、高村さんは言葉を選びながら静かに語る。

「最初は安い土地を買って適当に小屋でも建てて住んでみよう、と軽い気持ちで始めたんです」

 東京大学哲学科卒業後、慶應大学の大学院に進学。在院中に始めた路上生活を経て、2009年12月、山梨県の雑木林に土地を約70万円で購入。3坪(約9.9平米)の小屋を約10万円でセルフビルドした。27歳にして80万円で、ロフト付き5畳の「マイホーム」を手に入れたかたちだ。

「金づちもろくに握ったことがなかったので、いちから試行錯誤しました」(高村さん)

 電気や水道などのライフラインは引かず、電気はソーラーパネルでまかなう。約10万円で発電システムを作り、夜間の照明やインターネット、スマホの通信に不自由はない。水は原付きバイクで15秒ほどのところにある、湧き水に汲みにいく。20リットルタンク1缶あれば1週間は過ごせる。

 料理はガスのカセットコンロか薪ストーブを使う。排水は庭の畑にまき、トイレは汚物を微生物が生物分解するコンポストトイレを自作した。月々の生活費は約2万円。25万円もあれば1年間は暮らせる生活サイクルを、小屋と共に手に入れた。

 高村さんはその暮らしを「B(ベーシック)ライフ」と名付け、10年秋、「寝太郎ブログ」を開設するとたちまち反響を呼んだ。書籍化もされ、追随する“Bライファー”も現れた。

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最終更新:7/31(火) 12:39
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