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プロレス界最大の謎に迫ったノンフィクション『真説・佐山サトル』著者と本人が明かす取材の舞台裏

8/2(木) 20:56配信

週プレNEWS

タイガーマスクとして一世を風靡し、世界に先駆けて総合格闘技を競技化した佐山サトルの真実に迫ったノンフィクション『真説・佐山サトル タイガーマスクと呼ばれた男』(田崎健太・著)が話題だ。

初代タイガーマスク・佐山サトル氏(右)と『真説・佐山サトル』著者・田崎健太氏

本書は佐山氏本人への長期取材をはじめ、多くのプロレスラー、格闘家、親類、関係者への膨大な取材を通し、これまでプロレス・格闘技界ではアンタッチャブルな存在とされてきた佐山氏の素顔と足跡を描いている。

7月27日、東京都内の書店で佐山氏、田崎氏による刊行記念トークイベントが行なわれた。満員のファンの期待と熱気に包まれる中、取材時の裏話や本書にかけた思いをふたりが語った――。

***

田崎 2015年に『真説・長州力』を出版したあと、次はどのレスラーを書くのかと、いろんな方に聞かれましたが、僕の頭の中では佐山さんと決まっていました。ちょうどその頃、『KAMINOGE』誌の井上崇宏編集長からなにか連載をという依頼があり、佐山さんを書きたい、と。そのとき、「え、佐山さんですか?」と井上さんがビクッとして、プロレス・格闘技界で佐山さんは触っちゃいけない存在なんだと思いましたね。

自分の意図としては佐山サトルという人間を書きたい。タイガーマスクだけではなく、総合格闘技の祖としての佐山サトルを書きたい。そういったことを伝えるために、まずは佐山さんに手紙を書いたんです。

佐山 手紙には、僕にとって不快なことも聞く、と書いてありました。それを読んで、これは今までの取材とは違う、真実を書いてくれるんだという期待感がありました。僕はプロレスの文化も、格闘技の文化も背負っています。そこには言ってはいけないこと、黙さなくてはならないこともある。真実が世の中に出るのは、僕が死んだ後になるだろうと思っていました。しかし、この本は僕自身が知らなかったことまで書かれていて、当初の期待より10倍すごい本になった。「あ、ついに出てしまった」という感じです。

田崎 取材は佐山さんの生い立ちから辿っていこうと、お兄さんや同級生たちを紹介していただいて、地元の山口県下関を訪れました。佐山さんのご実家を取り壊すときに、お父さんの履歴書や佐山さんが子供の頃に描いた絵などが出てきて、同級生の方が保管していた。そういった資料を見ながらお兄さんに話を聞いたりしていきました。佐山さんのお父さんは戦争に行って、シベリアに抑留されていたんですが、佐山さんが知らないこともいろいろ出てきましたね。

佐山 僕が知らなかったこともたくさんあって、ノンフィクション作家ってこんなにすごいんだと思いました。本当にすごい取材力です。僕自身は昭和32年生まれだと思っていたのですが、田崎さんが調べたら、実は昭和42年だった。

田崎 そんなわけないでしょう(笑)。最初、お兄さんに電話したとき、「え! 話をしてもいいってサトルが本当に言ったんですか?」と驚かれて。佐山さんが覚悟を決めて僕の取材に向き合ってくれたということが最初から伝わりました。

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最終更新:8/2(木) 20:56
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