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「無駄話」を嫌うと人間関係はギスギスする

8/7(火) 12:00配信

東洋経済オンライン

松下幸之助氏(パナソニック創業者)のもとで23年側近として過ごした江口克彦氏。若手ビジネスパーソン向けの連載として好評だった「上司と部下の常識・非常識」に続いて、「50歳からの同調圧力に負けない人生の送り方」について書き下ろしてもらう。

 これまでに多くの人たちを見てきたが、男性は、目的のある会話、結論のある会話を求めたがる。目的のない会話には、すぐに倦きる。とりとめのない会話が始まるとすぐに苛立つ。

 職場では特にそうだ。無駄話をしている同僚を見ると、怠けているようにしか思えない。プライベートでも同じく、「呑んで呑まれて、呑まれて呑んで」と酔っ払っているとき以外は、無駄話、雑談に花を咲かせることを好まない。

 とりとめもない話が始まると、すぐにイライラしだす。「結論→理由」の順番で話すように促す。すぐに相手の話を遮断して話の内容を要約・整理しようとする。結論なく話が続くと、下手に結論を促すような相づちを打って、余計にお互いにイライラして、不愉快な気持ちになったりする。

 定年退職して職場を離れたような男性にも、そういうイライラする人がいかに多いことか。男性というものは、「結論のない話」を嫌うようにできているのかもしれない。

■無駄の効用

 しかし、そういう結論を急ぐ話し方ばかりしていて、人生を面白くすることができるかと言えば、そうではない。喫茶店などで周辺の女性たちを見てみるがいい。一見無駄話に思えても、楽しい花を咲かせている女性たちの様子を見れば、それは確かだ。

 それに、「無駄の効用」というか、「無意味の必要性」というものもあることも知っておくべきである。

 車のハンドルにも「遊び」がある。遊びがあるからこそ、安全運転が可能になる。道や橋なども同じこと。論理的に考えれば、渡る人の足の広さ、場所だけあればいいのかもしれない。しかし、そうではなく、道や橋には、余裕がある。随分と無駄なスペースがある。しかし、だからこそ人は、安心して渡ることができるのである。

 なにより、無駄話ができる、雑談ができるということは、それだけの話題を持っていること、知識を持っていること、人生の経験をしていることの証拠でもある。

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