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イニエスタが超一流である「証」は、 ボールを持っていないときに見える

8/8(水) 9:50配信

webスポルティーバ

福田正博 フォーメーション進化論

 W杯で中断していたJリーグが再開した。最大の注目はやはりヴィッセル神戸に加入したアンドレス・イニエスタだ。

スペインの目利きがW杯日本の18名を採点

 7月22日の湘南ベルマーレ戦に途中交代で出場し、Jリーグデビュー。続く第18節の柏レイソル戦では初先発を果たして82分までプレーした。

 イニエスタのプレーを目の当たりにして感じたのは、「判断が正確で速い」ということ。高度なテクニックに目を奪われがちだが、うまいだけの選手は世界中にごまんといる。彼がバルセロナやスペイン代表で輝きを放ち続けてきたのは、技術力だけではなく、「圧倒的な判断能力の高さ」があるからということを見逃さないでもらいたい。

 イニエスタがすばやく、かつ正しい判断ができるのは、ボールをもらう前に頻繁に首を振って味方選手と敵選手の位置をチェックし、多くの情報を収集しているからだ。

 スタジアムで観戦する時は、ボールを持っていない時のイニエスタの体の向きを注意深く観察してもらいたい。体の向きが悪いと視野を確保できなくなるため、イニエスタはこまめに体の向きを変えている。ボールのないところでの準備にこそ、彼が超一流である秘密があるのだ。

 そうやってプレーの選択肢をたくさん持ったなかで、イニエスタがボールを受けたときに最初に選択するのが、『縦パスを入れる』ことだ。これはサガン鳥栖に加入したフェルナンド・トーレスにも共通するが、彼らは得点するためには、縦パスを入れなければチャンスが生まれないことを知っている。

だが、Jリーグでは、こうした『縦パスを入れる』プレーが実は少ない。

 Jリーグでは、相手陣内での横パスやバックパスが圧倒的に多く、これは、選手が「チャレンジする」よりも、「ボールを失わない」ことを優先してしまうからだろう。

 日本では、ポゼッションサッカーというのは、パスをしながらただひたすらボールを保持することと勘違いしている人もいるのではないか。何のためにボールを保持するのかを考えたとき、本来、得点を奪って勝つためのポゼッションなのだが、Jリーグでは「ボールを保持すること」それ自体が目的になってしまっているケースが見られる。

 つまり、欧州のトップと比べると、Jリーグはボールを失うことを恐れて横や後ろにばかりパスをする傾向が見られる。

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