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道端カレン「すべては小さなステップの先にしかない」

8/10(金) 12:00配信

日経ウーマンオンライン(日経ウーマン)

目標は逃げない、私が進んでいけばいい

――そして今年のシーズンでは、10月の福井国体トライアスロン競技に出場して上位何割かに入る勢いがあったと、今回担当ライターの八田が調査していました(*記事末「道端カレンさんの競技成績について」参照)。

道端: でも3月ごろ、股関節に今までなかったような痛みが出て、「股関節唇損傷」だと分かりました。生まれつき骨同士が衝突してしまう形状だったようで、トライアスロンをしていなければ股関節唇を損傷することはなかったかもしれない、と主治医から言われました。正直、やっとここまで来たのになあ、という思いはあります。5年かけて、毎年毎年重ねて重ねて、準備も十分整って、いよいよ今年は、と最高にワクワクしていた時でしたから。

 幸いにも最先端の手術を受けられて、問題なく動けるようになるはずです。また下から積み上げていかないといけないのですが、私は努力するのは嫌いじゃないので、その過程も楽しみたいと思います。トライアスロンは逃げていくものじゃないので、私がまたここから進んでいけばいいから。

――復活が楽しみです。今後のトライアスロンの目標を聞かせてください。

道端: 無理しない範囲でトライアスロンを続けていきたいと考えていて、来年からはレースにも参加したいです。今はリハビリと水泳だけですが、水泳は入院した13日間だけしか休まず、入院する前日も退院した翌日にも行きました。松葉杖のとき、朝スイムの友達がすごく協力してくれて、館内での階段の上り下りやプールに入るときに助けてくれました。もう少したてば、自転車やランニングも再開できるはずです。

 2年後には東京オリンピック・パラリンピックがあります。パラトライアスロンの視覚障がい者のカテゴリで選手とレース中ずっと伴走する「ガイド」に挑戦してみたいな、と個人的に思っています。

◆道端カレンさんの競技成績について

道端さんの好調時の完走タイムは、大会により2時間19分~21分程度(※自然環境を利用するトライアスロンではコース設定によりタイムが大きく左右されるため、順位のみに意味があるとされ、大会タイムは参考値に過ぎない。このためコース距離も正確に測定されていない)。また、スイム400m5分35秒、ラン5000m19分58秒の認定記録を持つ(2018年2月茨城のJTU認定記録会、プールとトラックでの計測)。

また、福井県の中学校を卒業している道端さんは、福井しあわせ元気国体2018正式競技トライアスロン(51.5km)へのふるさと選⼿制度による参加資格がある。福井居住・勤務・出身の有資格者との比較から、故障発⽣の2018年3⽉時点において、道端さんは男女2名の福井県代表枠に入る実力があったと担当ライターの⼋⽥は考えている。

さらに、「もしも岩手国体2016に出ていたら」と八田が試算したところ、道端さんのタイムは2時間17分~20分程度と予測され、これは定員94名中30位台の順位に相当する。(この試算は「岩⼿国体の参加選⼿と道端選⼿とのタイム差」を「両者が同じ⼤会に出場した際のタイム差」から把握し、同国体の記録から単純に増減した。なお国体はバイク集団⾛が許可されるオリンピック共通ルールのため、単独⾛ルールの通常⼤会よりバイクのタイムが速くなるのが通常だ)

最終的に福井県代表は、今春以降に同県関連組織へ採⽤された他県出身のオリンピック有力候補により決定した。トライアスロンのプロ選手というキャリアは確立されたものではなく、トップ選⼿にとっても安定した所属先の確保は貴重で、国体開催県がその受け皿となる場合もある。代表選⼿の2020年に向けた活躍を期待したい。

なお先日、東京2020パラリンピック競技大会の実施種目が最終決定し、パラトライアスロンの視覚障害カテゴリ「PTVI」も対象となった。種目が不採用となれば出場可能性がなくなってしまうのもパラ・アスリート達の現実だ。その努力を讃えつつ、採用種目の代表争い、大会での活躍にも注目いただければと思う。



道端カレン
1979年6月26日、アルゼンチン生まれの福井県育ち。父親がアルゼンチン国籍を持つスペイン人とイタリア人のハーフ、母親が日本人。道端3姉妹の長女で、中学2年と小学5年の二人の息子の母。15歳でモデルとしてデビューし、雑誌や広告、テレビ出演など幅広く活躍中。
食と健康に造詣が深く、ジュニアアスリートフードマイスター、ジュニア野菜ソムリエ、食生活アドバイザーなど多くの資格を取得。近年はトライアスロンに挑戦しており、2016年は長崎西海トライアスロンと中土佐タッチエコトライアスロンで、2017年は館山わかしおトライアスロンと東扇島トライアスロンで女子総合優勝を果たしている。


文/八田益之 写真/稲垣純也

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