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セブン‐イレブンを超えたスーパーマーケット「ベルク」の営業力

2018/8/18(土) 5:00配信

商業界オンライン

  埼玉県中心に千葉県、群馬県など首都圏にスーパーマーケット(SM)106店舗(2018年2月末時点)を展開するベルクが63カ月連続既存店売上高伸びを達成した。2013年5月から18年7月まで継続しているもの。

「既存店」とは新店としてのオープン後13カ月以上経過したもので、新規出店も含む全店売上高の伸びとは異なり、個々の店舗の成長性、安定性を示す指標とされる。

 開示を義務付けられている内容ではないが、参考資料の一つとして、毎月発表する企業も多い。ベルクの場合、年間を通して通期での既存店伸びではなく、各月で伸ばし続けている点に注目したい。

 既存店売上高前年越えの連続記録では、セブン‐イレブンが2012年8月から17年9月までの62カ月が最長とされる。記録が途切れた17年10月は大型台風が続くなど多くのチェーンでも既存店売上高が前年割れとなった。

 前年伸びを継続している最中でも、14年4月の消費税率アップ直後の需要減、17年2月うるう年の反動などの減少要因も乗り越えてきた、いまだに突破されない記録とされた。

 日本全国に2万店以上を展開するコンビニチェーンと首都圏中心に100店舗強のSMのそれぞれの既存店記録をそのまま比較、優劣を決めるのは賛否もあるが、同社の偉業ではある。

 既存店売上げの中身を過去2年間だけでみると、客単価の割り込みはなし、客数だけが16年8月(99.9%)、17年2月(98.2%)、17年10月(97.8%)、18年5月(99.7%)の4度割り込んだ。

 企業全体では2113億円(前期比109.2%)、営業利益95億円(103.9%)。27期連続増収12期連続増益と良好だ。

 同社の主な特徴は店舗の標準化にある。平均2000平米に統一された売場面積に、レイアウトはもちろん各部門の売場スペース、陳列ケースのサイズおよび本数までもがほぼ標準化されている。そのことが各店舗における作業方法の標準化、作業量と作業時間の平準化につながる。生産性の目安である一人当たり年間売上高は3312万円(18年2月期)。SM平均の2499万円(上場SM32社*ベルク決算資料より)に対し1.3倍の高効率だ。

 同社の売場を見ても目を引くような演出や目立った商品はない。

 ただし、同店の来店客の立場になってみると分かる。デイリー品の品揃え、併せ買いをしたくなるような関連商品の展開、各コーナー、商品の見やすさなど買上げ点数を高める売場づくりになっている。さらに無料wifi対応のイートインなど必要不可欠な店内設備を持つなど「生産性」と「商品・サービス」を両立させている点がベルクの強い既存店の源である。

「商業界オンライン」解説委員 山本恭広

最終更新:2018/8/18(土) 5:00
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