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鈴愛と律の幼少期に重なる2人の子供 『半分、青い。』石橋静河登場で一波乱?

8/19(日) 9:22配信

リアルサウンド

 『半分、青い。』(NHK総合)第20週「始めたい!」では、仙吉(中村雅俊)が息を引き取った。楡野家の大黒柱として在り続けた仙吉は、宇太郎(滝藤賢一)や晴(松雪泰子)、草太(上村海成)や鈴愛(永野芽郁)にとって、何事も打ち明けられる相談相手だった。それは鈴愛の娘・花野(山崎莉里那)にとっても同じ。自分のことを“オーちゃん”と呼ぶ花野の体温を感じながら、仙吉は大往生となる。息を引き取る前に、花野とキツネのぬいぐるみ・ココンタとだけの秘密と、つくし食堂2号店の名前を教えていたことで、楡野家は萩尾家をも巻き込む大騒動へと発展していく。

幼少期の鈴愛と律【場面写真】

 花野は、第18週「帰りたい!」からの登場より、とんでもないスピードで物語に馴染んでいく。その物怖じしない性格で、楡野家はもちろん、萩尾家、“3オバ”こと藤村3姉妹にも大層可愛がられていた。初めてのおつかいは、大好きな律(佐藤健)のいる萩尾家に、「“オカサナ”を蒸したやつ」を届けに。そこで、花野は律の口がすべったことにより、母親が漫画家であったことを知る。まだ文字は読めないものの、宇太郎に鈴愛の『一瞬に咲け』を音読してもらっている花野の瞳はキラキラと輝いている。それはまるで、鈴愛が律に借りた秋風羽織の『いつもポケットにショパン』でトキメキを感じた、あの瞬間のようだ。

 鈴愛の娘である以上、花野が母親に似てくることは、遺伝的に自然なことでもあるが、運命的なリンクもいくつかある。その1つが、幼少期での漫画との出会い。そして、鈴愛もまだ幼い小学生の頃に、祖母・廉子(風吹ジュン)を亡くしている。仙吉の死を理解できないでいる花野に、鈴愛はカブト虫に例えて死を説明し、晴に一喝されるが、賢そうに思える花野とは言え、まだ精神年齢は子供。同じ経験をしている鈴愛なりの教え方だったのかもしれない。仙吉の死を理解した花野は、「来てね。すぐ来てね。あっという間に来てね」と人が亡くなることの恐怖を覚え、ココンタを抱きしめ鈴愛を呼ぶ。「オーちゃんはカンちゃんの心の中におって、カンちゃんを助ける。死んでも、人の思いは残る」。鈴愛をはじめとした楡野家が、廉子はカエルになってみんなのそばにいると信じているように、仙吉の存在も家族の中に残り続ける。それを仙吉の最期に立ち会った花野にきちんと伝えたかったのだ。

 ココンタは、花野にとって父親・涼次(間宮祥太朗)から貰った最後の誕生日プレゼントであり、唯一の親友であった。東京から岐阜・梟町に越してきた花野には、たくさんの話し相手ができる。その1人が優しく接してくれる律であり、弥一(谷原章介)や和子(原田知世)だった。身体の弱い和子のことを悟ったのか、花野は引き戸一枚を隔てて、律と「ふるさと」を歌ってみせる。第20週「始めたい!」の終盤では、ついに律の息子・翼(山城琉飛)と対峙するが、萩尾家写真館のドアを開け入ってくる花野と無意識にカメラのシャッターを切る翼の間には、不思議な間(ま)があった。瞬時に理解したような花野の笑顔と、それに反応してカメラのファインダーを覗き込む翼。「怒られる……」とシャッターを切ってしまったことで弥一との約束を破ってしまった翼は、反射的にカメラを弥一から隠すが、そんなことで怒られるはずもなく、弥一の「あら……」には、かつての鈴愛と律をダブらせたことだろう。さっそく暗室で、翼が初めて撮った写真を現像する弥一と翼、花野。初めての現像を花野に譲ってあげる翼の優しさも、どこか律をイメージさせる。

 第20週「始めたい!」は鈴愛と、律の妻・より子(石橋静河)がお互いをほぼ認識した状態で通話するところで幕切れとなる。より子の凍りつくほどに冷え切った態度が、鈴愛への拒絶を示している。それはもちろん花野と翼の関係性にも影響してくる。小学校受験を理由に、翼と大阪に残ったスパルタ教育のより子が、花野との関係性を許すわけはない。楡野家と萩尾家の関係性が、より子の登場によってどう変化していくのか。

渡辺彰浩

最終更新:8/19(日) 9:22
リアルサウンド

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