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進行していないポリープは大腸がんリスク低い 米研究

9/10(月) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 大腸内視鏡検査で、がん化の可能性があるポリープ(腺腫)が見つかった人のうち、直径1cm未満で進行していないタイプの腺腫であった人の大腸がん発症リスクは、腺腫がなかった人と同程度だった――。そんな研究結果が、このほど米国で報告されました。

■ポリープへの対応は医療機関によってまちまち

 大腸内視鏡検査を受けて、がん化の可能性があるポリープ(腺腫)が見つかると、その時点で切除し、生検[注1]が行われる場合もありますし、経過観察となる場合もあります。現時点では医療機関によって、判断や対応は異なるのが現状です。

【大腸ポリープとは】 大腸の表面にある粘膜の一部が隆起してできたイボのようなものを、大腸ポリープという。大腸ポリープは、その構造から腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープに分けられ、腫瘍性ポリープはさらに、腺腫とがんに分けられる。腺腫は良性腫瘍だが、一部は悪性化してがん(悪性腫瘍)になる可能性がある。 なお、大腸がんは、腺腫が悪性化してがんになる場合と、腺腫の状態を経ずに一気にがんになる場合がある。(参考:日本消化器病学会「大腸ポリープガイドQ&A」)

 腫瘍性ポリープの中で、最も多く見られるのが腺腫です。腺腫は、見つかった段階で直径が大きいほどがん化のリスクが高いため、日本消化器病学会の「大腸ポリープ診療ガイドライン2014」は、「直径6mm以上なら内視鏡で摘除することを提案する」としています。ただし、これを支持する確かな研究結果(エビデンス)は不足しており、エビデンスレベルはAからDまでの4段階のうちのC=「低い」で、推奨の強さは「弱い」になっています。
[注1] 病気が疑われる患部の組織の一部を切り取り、顕微鏡などで詳しく調べる検査

 さらに同ガイドラインは、直径5mm以下の腺腫の扱いについて、「隆起性の病変には経過観察を提案する」としていますが、こちらもエビデンスレベルはC=「低い」で、推奨の強さも「弱い」です。ゆえに、実際には、医療機関ごとに対応を決めている状況にあります。

 世界的にも、内視鏡検査で検出される腺腫のサイズや組織学的特徴と、長期的な大腸がん発症リスクの関係は明確になっていませんでした。そこで、米ピッツバーグ大学のBenjamin Click氏らは、米国で行われた大規模無作為化(ランダム化)試験に参加し、大腸内視鏡検査を受けた1万5935人のその後を追跡し、検査時点での腺腫の有無と大腸がん発症の関係を調べました。

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最終更新:9/10(月) 10:12
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