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中国アップル関連株急落が示す「危ないシグナル」

9/12(水) 7:00配信

マネーポストWEB

 9月10日の上海総合指数終値は2669.48ポイントで前営業日比1.2%安。8月17日以来の安値を記録した。証券、電子部品、通信機器などの下げ幅が大きく、とりわけアップル関連の下げが目立った。

 アメリカは6日まで、2000億ドルの中国からの輸入品に対して追加課税を徴収する件で意見徴収を行ったが、アップルはその期間中、アメリカ通商代表部(USTR)に書面を提出している。それは、「貿易戦争によって引き起こされる関税コストは消費者に転嫁される。アップルウォッチ、エアポッドなどの価格は高くなるだろう」といった内容の抗議文であった(9日、ウォールストリートジャーナルなど)。

 インテルもアップルの抗議に賛同しており、「中国の関税措置はアメリカ企業にネガティブな影響をもたらす。サプライチェーンにおいて、中国の製造業に依存しているPC、スマホメーカーは特に大きな影響を受ける」などといった抗議文をUSTRに提出している(9日、ブルームバーグなど)。

 トランプ大統領とシリコンバレーのハイテク企業との軋轢は日増しに高まっている。そうした中でトランプ大統領は8日、アップルに対して、「関税をゼロにし、租税優遇措置を受ける簡単な方法がある。中国の代わりにアメリカで生産すればよい。今すぐ新しい工場の建設を始めるべきだ」とツイートしている。これが中国本土のアップル関連銘柄下落の要因となっている。

 はたしてアップルはトランプ大統領の言葉通り、アメリカに生産工場を持つことがあるだろうか?

 アップルが自社でモノを作らないのはそれが合理的と考えているからだろう。インターネットなど通信サービスの飛躍的な向上や、生産現場におけるモジュール化といった技術進歩に、企業経営の効率化、高度化が組み合わさった結果として、アップルを筆頭に多くのアメリカ企業は自発的に国際化、自由化した。

 アップルはアメリカでマーケッティング、商品デザイン企画を行い、コアの半導体はアメリカ、電子部品・素材は、日本、韓国、中国などから調達し、組み立ては台湾企業によって中国で行っている。これが現時点でもっとも効率的で、良い製品を、速く、安く作ることができる体制であると考えているのだ。

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最終更新:10/9(火) 17:46
マネーポストWEB

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