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ウイグル族を「QRコード」で管理する中国

9/12(水) 17:23配信

ニューズウィーク日本版

新疆ウイグル自治区のイスラム系少数民族、ウイグル族に対する中国当局の人権侵害は有名だが、今度は住人把握のためQRコードが各戸に貼られたという

国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」が9月9日に公表した報告書によれば、中国北西部の新疆ウイグル自治区では、イスラム教徒であるウイグル族の自宅にQRコードが設置されているという。

「新時代の中国」は世界の人権を踏みにじる

新疆ウイグル自治区の元住民はヒューマン・ライツ・ウォッチに対し、以下のように話している。「2017年春から、人が出入りするすべての家にQRコードが設置されている。設置後は、2日おきか毎日、役人が来てQRコードをスキャンする。その家の住人の人数が記録されているからだ。その頃から、家に来ている訪問者に対して、『なぜここにいる?』と質問するようになった。夜にも確認に来る」

スキャンすると住人の詳細情報が表示されるこのQRコードは、当局によれば人口管理用だという。元住民の話によれば、当局はQRコードに加え、DNAや声のサンプルも採取している。歩行パターンを記録するために、警察署内で歩くことまで強制されていると元住民は話している。

■DNAサンプルや虹彩データも

別の住民は、ヒューマン・ライツ・ウォッチに対して以下のように話している。「パスポートを申請したとき、DNAサンプルと虹彩スキャンデータを採取された。また動画も撮られた。字が読める人は新聞を読み上げるところを、字が読めない人は『歌を歌ってもいいし、作り話をしてもいい』と。異を唱えられる立場ではない」

ウイグルでは、およそ100万人のイスラム教徒が「政治教育センター」という名の収容所に入れられている。報道によれば、センターに収容された者たちは、みずからの宗教や民族的アイデンティティーを否定するよう強制され、中国の法律や政策を暗誦するよう求められる。指示に従わないと、24時間立ったままでいる拷問を受けたり、独房に監禁されたりするという。

中国外務省の耿爽報道官によれば、中国政府が目指しているのは「安定と発展、統一と生活を促進」すると同時に「分離独立主義と暴力的なテロ行為」を終わらせることだという。耿は問題の報告書に触れるのを避けたが、ヒューマン・ライツ・ウォッチについては「偏見に満ちている」と論評したと、ロイターは報じている。

新疆ウイグル自治区での取り締まりについて中国政府は、イスラム過激派が新疆の攻撃を計画しており、深刻な脅威だとして正当化している。

ヒューマン・ライツ・ウォッチの中国部長ソフィー・リチャードソンは英インディペンデント紙に対して、「新疆における中国政府の人権侵害は、ここ数十年の中国で例のない規模に及んでいる」と述べた。「人権侵害を止めさせるためには中国に制裁を科すべきなのか。国連と加盟各国にとって、新疆ウイグル自治区での弾圧は重要な判断材料になるだろう」

(翻訳:ガリレオ)

ジェイカブ・ ルワンドウスキ

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