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“暴力”と“抱擁”で女性選手を支配した「速見コーチ」 二重契約、金銭トラブルも浮上

9/12(水) 5:56配信

デイリー新潮

 宮川紗江選手(18)をめぐる騒動の元凶は、速見佑斗コーチ(34)その人である。彼の暴力がなければ、そもそも「パワハラ騒動」など起きようがなかった。そこは動かしがたい事実である。

 その暴力が、いかに醜悪なものであったか。

 現場を目撃したことのある、さる強豪選手が言う。

「大会会場や代表合宿所などの公の場でも“何でわかんないんだ!”“バカヤロー!”などと大声で怒鳴り、宮川の服や髪を掴んで倒そうとするのを見ました。彼女は時が過ぎ去るのを待つように、能面のような顔で耐えていましたが……」

 他にも、少し周辺を取材するだけで、「顔をひっぱたいていた」「髪を掴んで馬乗りになって暴力を振るった」式の証言は、そこかしこから出てくるのである。

 一昔前なら「体罰は必要悪」「熱血指導」で済まされたかもしれないが、今の時代これが通らなくなっているのは言われるまでもない。

 他方、

「速見コーチは、別の場面では、宮川をまるでお姫様のように扱っていました」

 とは、さるコーチ。

「ある遠征での移動の際に、周囲の目が届かないと思ったのでしょうか、彼女の髪を優しく撫でているのを見たことがあります」

 また、宮川選手がこの8月まで所属していた体操教室。ここがトラブルの後、体操協会に説明のために提出した文書には、大要、このような記述がある。

〈速見氏によって、時おり指導現場において「宮川を殴り、そして抱きしめる」という目に余るハラスメントが頻繁に行われている。暴力・抱擁行為は、一緒に活動している他指導者や選手にも目撃されており、周囲の雰囲気を崩壊させている〉

 暴力と抱擁=アメとムチの使い分けは、DV夫が妻を支配する構図にも通じるものがあるのである。

 その速見氏は、長崎県出身。日体大、徳洲会で選手としてのキャリアを積み、2008年に引退、指導者となった。五輪出場はかなわなかったが、日本のトップ選手の一人であったことは間違いない。しかし、

「指導は熱心で、呑みに行っても体操のことばかり話している。が、それ以外の点では、まったく常識知らずの人物でした」

 と、更なる“告発”を行うのは、関西地方の体操協会関係者。宮川選手は昨年10月、体操教室と契約を結んだが、

「実はその前に、宮川さんサイドは大阪体育大学のアスリート支援プロジェクト『DASH』と専属契約を交わしています。しかし、それを言わずに、教室とも契約していた。今年6月の大会で、宮川さんのウェアに『DASH』のロゴを付けてくれと言われ、教室はようやく“二重契約”に気が付いたのです」

 それ以外にも、

「今年の1月、速見コーチは教室サイドにさまざまな理由を述べ、一度に50万円を支払うよう求めています。教室は、速見コーチに対し不信感を強めていました」

 これらについて、当の速見氏はいずれも事実を否定するが、その告発の一部は掲載の教室作成文書にもしっかり記されているのである。

「週刊新潮」2018年9月13日号 掲載

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最終更新:9/12(水) 10:03
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