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仏で中国資本の投機的農地買収、デモで「中国人は出ていけ」

9/15(土) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 中国の投資家による日本各地の土地買収が話題になっているが、フランスでは中国企業による農地の買収が問題化しており、フランス中部シャティヨン・シュル・アンドラで、農業従事者約100人が中国の投資家によりフランスの農地が投機商品扱いされていることに反対するデモを行った。フランス通信(AFP)が報じた。

 中国企業が高値で土地を購入するため、農地が高くなり過ぎ、農業学校を卒業した若者は土地を買うことができず、農業に従事できないという深刻な問題も起こっている。

 フランスのマクロン大統領も事態を重視し、2月に「どんな目的かもわからないまま、外国人に何百ヘクタールもの土地を買わせるわけにはいかない」と発言し、農場買収と外国人投資家に対する規制を強化すると発表した。現在、新しい農業法が準備されており、来年初めにも発表されるという。

 フランスのデモ現場では8月29日、フランス各地から集まった農業従事者約100人が「土地は農家のためのもの」「土地を農家に戻して」との横断幕を掲げ、トラクターやブルドーザーなどの重機も登場して、「中国人は出ていけ」などとのシュプレヒコールが巻き起こった。

 農業従事者労働組合・フランス農家協会もデモに合わせて同日、「土地は農民たちの支えにより食糧を生産するものだ。しかし、中国資本はビジネスのためであり、世界的な株式に影響を及ぼす材料となっている」との声明を発表し、中国企業の投機目的による土地購入を批判した。同協会スポークスマンのローレン・ピナテル氏は「フランスの農民たちは中国企業の土地買い占めに本当に怒っている」と述べている。

 この中国企業は2015年から翌年にかけて、同地域で総面積1600haの耕地を購入したうえに、2017年にはさらに900haの土地を買い増ししている。

 中国の投資家がフランスで購入するのは普通の農地だけでなく、ブドウ畑も含まれる。世界的に知られるワイン産地ボルドー地方では、7000あるブドウ農家のうち、140がアジア系企業に買収されているが、そのほとんどが中国資本だという。

 これらの中国企業は市場価格よりも高い値段で土地を購入し、周辺の土地価格の値段を釣り上げて、土地が値上がりするのを待って、転売するという手法をとっている。便宜的に小麦などを植えたりしているが、ほとんど収穫されていないという。

 ステファヌ・トラヴェール農業・食料大臣はデモが起きた当日、AFPに対して「議会の委員会は問題点を調査しており、これを受けて、政府は議会に対して具体的な要請を行うことにしている」と述べて、外国人投資家による農地の買収を制限する法案の制定を急ぐ方針を明らかにした。

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