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消費税増税は10年後でも良い ~景気は税収という金の卵を産むニワトリ~ (塚崎公義 大学教授)

2018/9/19(水) 6:30配信

シェアーズカフェ・オンライン

来年秋には消費税率が8%から10%に上がろうとしています。前回の増税(5%→8%)の時には、消費が予想以上に落ち込み、あやうく景気が後退しかねないリスクがありました。景気は税収という金の卵を産む鶏ですから、性急な増税で景気を腰折れさせることだけは絶対に避けて欲しいと思います。慎重な判断が望まれます。

■税収は順調に増加中
税収は、景気の回復を反映して、順調に伸びています。図をご覧いただくと、名目GDPが少し増減しただけで、税収が大きく増減していることが読み取っていただけると思います。

目盛りは、名目GDPの10分の1が税収となるように設定してありますので、増減率が比較できるグラフとなっています。ちなみに、GDP デフレーターはそれほど動いていませんので、景気を示す指標として実質GDPの代わりに名目GDPを用いました。その方が名目と名目の比較でわかりやすいと判断したからです。

2014年度については、景気は芳しくありませんでしたが、税収は順調に伸びました。これは、消費税率が引き上げられたことによるものです。つまり、消費税率を引き上げても景気が腰折れしないと政府が判断するほど景気が強かったので、税収が伸びた、ということなのです。

■所得税は累進課税
所得税は原則として、所得が増えると適用される税率が上がります。所得が増えて税率が上がるので、掛け算としての税額は大きく増えることになります。

昨今上がっているのは税率の低い非正規労働者の時給であって、サラリーマンの年収はあまり増えていませんから、雇われている人々が払う所得税は、それほど増えていないかも知れませんが、個人事業主の利益が増えれば彼らの納める税額は増えるので、全体としての税収にも貢献しているはずです。

景気の好調を反映して、株価や地価も上昇していますので、株式や不動産の売却益からの所得税も税収に貢献しているでしょう。株式への配当も増えています。これらの多くは累進課税ではないようですが、所得が増えれば税収が増えることには違いありません。

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