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「エクストレイル」が意外と売れ続ける理由

9/22(土) 6:00配信

東洋経済オンライン

 日産自動車のミドルサイズSUV「エクストレイル」が堅調な売れ行きを見せている。

 日本自動車販売協会連合会(自販連)がまとめた今年1~6月(上期)の乗用車ブランド通称名別ランキングで、エクストレイルは前年同月比ほぼ横ばいの2万9518台を売り、18位に付けた。SUVとしてはトヨタ自動車「C-HR」(同11位)、ホンダ「ヴェゼル」(同14位)に続く3番手で、街でよく見かける印象のあるトヨタ「ハリアー」(同22位)、マツダ「CX-5」(同27位)の上を行く。

 日産車としてはコンパクトカー「ノート」(同1位)、ミニバン「セレナ」(4位)に次いで3番目に多く売れている車種だ。月間平均に直すと約4900台。3代目に当たる現行エクストレイルは2013年12月に登場しており、発売から5年目のモデルながら今年8月末に新型に切り替わったばかりのホンダのミドルサイズSUV「CR-V」の月間販売目標1200台を大きく上回る実績を残している。

 エクストレイルは今年1月単月にヴェゼルを上回ったこともあった。なおかつ、4輪駆動のSUVという枠組みでは、2018年上期1位にもなっている。

■エクストレイルが根強く人気を保っている理由

 現行エクストレイルは今年6月に、同一車線自動運転技術「プロパイロット」搭載のほか、外観デザインを変更するなど、一部改良を施した。パワートレーンはガソリンエンジンとハイブリッド(ガソリンエンジン+モーター)の2タイプで構成している。

 現行のエクストレイルが登場した当初、従来1~2代目のオフロード志向、直線的なデザインを一新。乗用車としての性格を強め、曲線的なデザインを採用したことに、ファンの間では驚きや波紋もあった。その変身は成功したといえよう。それにしても、ここまで根強く人気を保っている理由は何か。エクストレイルの歴史を振り返りつつ、検証してみよう。

 エクストレイルは、2000年に初代が登場したSUVで、200万円で手に入る4輪駆動車という触れ込みで人気を博した。当時の競合は、トヨタ「RAV4」やホンダ「CR-V」である。

 技術面で、エクストレイルが誇ったのは、センターデファレンシャルは持たないものの、「スカイラインGT‐R」の方式を基にした湿式多板クラッチ式の4輪駆動で、ビスカスカップリングを用いる方式に比べ、より本格的に4輪駆動を発揮させる機能的強みを持っていた。湿式多板クラッチをしっかり締結することにより、センターデファレンシャルをロックしたように駆動力を前後50対50で配分し、4輪で確実に前進させる能力を持つ。本格派と言っていい4輪駆動制御を行えるのが特徴だ。

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