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一般ライダーが思う、自動運転×バイクのモヤモヤ白書

9/23(日) 12:06配信

WEBヤングマシン

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ところが、SRのようなバイクにこだわり続けるヤマハが、モトロイドという超先進的なバイクを登場させるのが、僕にはよく分からない。「つじつまが合わないじゃないか」と思う。昨年のモーターショーに登場したモトロイドは、皆さんご存じ、自立するバイクだ。その少し前にホンダが家電見本市「CES」で発表したライディングアシストも、システムはまったく違うが、求める先は同じ。乗り手に課せられていたバランス取りを、バイクが受け持つというものだ。一見スゴイ。人が乗っていなくてもスックと自立しているバイクは、かなりの未来感だ。そして、薄ら寒くなる。「人が何もしなくてもいいバイクって、何なんだろう……」と。モトロイドもライディングアシストも、恐らくは実験的に自立走行を達成しながら、そこで得られた知見をエッセンスとして分解し、今後のバイク作りに生かしていくためのものだろう。もちろん自動運転化が進む交通社会に対してバイクの可能性をアピールするという意味もあるはずだ。「バイク業界もこれだけのことができますぜ」と存在感を示せたのは確かだ。さらには「誰でも乗れる安全なバイク」を提案し、バイクの間口を広げる意欲を見せた、とも言えるかもしれない。

でも、だが、しかし……。SRのキックスタートは、我慢できるどころか、やがてしっかりと体に馴染み、むしろ儀式として楽しむことができる。めんどくささというハードルがあるからこそ、機械に対してより強い結びつきを感じることができる。一方のモトロイドやライディングアシストは、「乗り手がバランスを取る」というバイク最大のめんどくささを、ごっそりとバイク自体が肩代わりしてくれる。パッと見では、ものすごくいいことのように思える。だが、「SRのめんどくさいキックスタート」と「プロトタイプモデルたちの便利な自立走行」、このふたつの間には「バイクか、バイクじゃないか」というぐらいの、大きな隔たりがあると僕は思うのだ。

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最終更新:9/23(日) 12:07
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