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フランス人が親戚付き合いで疲弊しない理由

9/25(火) 11:30配信

東洋経済オンライン

 自身や配偶者の親との関係など、家族・親戚との付き合いに悩む人は少なくないだろう。学校や職場の変更に伴い移り変わる友人関係と違い、親戚との付き合いは長く続く。身近な親戚と良好な関係を築けたら、人生は一層豊かになるはずだ。フランス人の家族の姿から、スムーズな付き合い方のヒントを探ってみた。

■フランス流「シニア世代の暮らし」3つの例

 自立を重視するフランス人は、基本的に就職すると親元を離れて住む。結婚したカップルが親と同居することも少ない。パリ滞在中に知り合った70代の夫婦は2人で住み、2、3カ月に1回、息子夫婦が孫を連れてやってくるという。孫が来る日は、マダムはチョコレートケーキを焼いて待つ。その老夫婦はノルマンディー地方に別荘を持っていて、夫が運転する車で2、3カ月に1度、数週間滞在することも楽しみにしていた。

 知人のなかには、80代で一人暮らしをしている女性もいた。耳が遠く、歩く速さはゆっくり。時折息子が様子を見に来るが、普段はヘルパーの助けを借りて暮らし、昼食は近所のカフェで1人でとることもあった。

 60代の女性は夫が亡くなった後、やはりパリのアパルトマンに1人で暮らしていた。南仏にも家があり、庭の手入れのために南仏とパリを頻繁に行き来していた。フランス国内に住む子どもが孫を連れて訪ねてくる一方、1年に1回くらい中東に赴任している息子夫婦を訪ねていた。

 知り合ったシニア世代には、子どもに過度に頼ったりしない代わりに、自分も好きなように生きるという気概が感じられた。フランスの子育てでは自立を重んじるが、年齢を重ねても自分に誇りを持ち、自分らしく暮らすことを大切にしているようだった。

 一方で、働く母親が多いフランスでは、祖父母は子育て支援も担う。幼稚園・学校の授業が終わる夕方、孫を迎えに行って親が帰宅するまで面倒をみたり、長期休暇中に自宅で孫を預かったりする。フランスの幼稚園・学校は年5回も長期休暇があるので、働く親にとって祖父母は頼りになる存在なのだ。

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