ここから本文です

アフリカを植民地化しつつある中国の一帯一路

9/26(水) 6:15配信

JBpress

■ 「力の空白」を衝いた中国「一帯一路」のアフリカ進出

 「力の空白」があると見れば、その隙を衝いてアメーバのように進出するのが中国(人)である。彼らが言う「戦略的国境(辺彊)」はその論拠の一つである。

【グラフ】中国とアフリカの貿易額

 ベトナム戦争後、米国のプレゼンスの低下が顕著になった東南アジア・南シナ海への中国進出がそうであるように、アフリカへの進出もまた同じである。

 アフリカは、19~20世紀前半に欧州列強による草刈り場となり、植民地争奪競争が激化して、ほぼ全土が分割された。

 第2次世界大戦後の1950年代からアフリカ諸国の独立運動が活発となり、特に1960年は17か国が一斉に独立し、「アフリカの年」と言われた。

 しかし、独立後のアフリカには、民族や部族対立による内戦が絶えず、併せて汚職による政治腐敗、人権侵害、その結果としての破綻国家と難民の発生などの問題が蔓延した。

 それを理由に、かつてアフリカを植民地支配していた欧州諸国や世界最大の支援国だった米国がコミットメントを縮小した。

 日本は、歴史的関係が希薄であったが、国連安全保障理事会の常任理事国入りを実現するため「アフリカ票」を取り込む狙いもあり、1990年代からアフリカ支援の先頭に立とうとした。

 しかし間もなく、バブル崩壊で「失われた20年」と呼ばれる長期低迷期に入ったことから、その空白を衝き、欧米や日本に代わって中国がアフリカをターゲットに進出を加速させてきた。

 今年(2018年)9月初め、北京で第7回目となる「中国・アフリカ協力フォーラム」(FOCAC)が開かれた。

 習近平国家主席は、アフリカ各国に

 (1)「一帯一路」構想とアフリカ開発を結びつけること
(2)アフリカからの輸入を増やすこと
(3)安全保障協力を増やすこと

 を表明した。

 もともと、中国の「一帯一路」構想は、中国を起点に、中央アジア~中東~欧州に至る陸路(一帯)と東南アジア・南シナ海~インド洋~アフリカ~欧州に至る海路(一路)から成り立っている。

 今回のFOCACで、習主席は中国主導の大経済圏構想にアフリカを引き込む意志を、これまで以上に鮮明に打ち出した。

 問題は、中国に対して多額の債務を抱えるスリランカやパキスタンなどが「債務の罠」に嵌ったように、経済・社会基盤が脆弱なアフリカ諸国が、中国の同様の手口によって「現代の植民地」「中国第2の大陸(China’s Second Continent)」に陥る危険性が高まっていることである。

■ 古ぼけた重商主義を手口とした 中国「一帯一路」のアフリカ植民地化

 現在、アフリカにおいては、特に、中国の港湾整備に伴う軍事基地化の動きと重商主義による搾取性に注視する必要がある。

 中でも、重商主義による搾取性は、欧州諸国による植民地時代より、さらに悪質であることが指摘されている。

1/5ページ

最終更新:9/26(水) 13:55
JBpress

記事提供社からのご案内(外部サイト)

JBpress PremiumはJBp
ressが提供する有料会員サービスです。
新たな機能や特典を次々ご提供する“進化
するコンテンツ・サービス”を目指します。