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6000万のマンションを30代共働き夫婦が「買える」と思ってしまう危うさ

10/3(水) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

● 首都圏マンション平均価格は 20年間で1264万円、約27%の上昇!

 駆け出しのFPの頃から20年以上継続してマイホーム購入の相談を受けているが、この数年は住宅価格が高くなっていることを痛感することが多い。客観的な価格推移を見たくなり、調べてみた。

 下のグラフは「首都圏の新築マンション平均価格」の推移である(出典:不動産経済研究所「首都圏のマンション市場動向総括表」)。筆者がFPになった1996年から、2017年までのデータである。

 グラフを見ると、過去に受けた相談がよみがえる。90年代終わりの金融危機を受け、銀行、証券会社、保険会社の破綻が相次いだ。企業は、社宅や運動場などの収益を生まない資産を売却し、負債の返済に充てる動きが続いた。売却された土地にマンションが次々建てられたのが2000年代初頭だ。

 都内23区でもファミリータイプのマンションが4000万円ちょっとで買えた記憶があるが、グラフを見てもその通り、2000年代前半は4000万円前後で安定的に推移している。

 2007年あたりから価格は上がりはじめ、途中リーマンショック後に多少下がっているが、上昇傾向は続き2013年からは高騰している。直近データの2017年は5908万円!平均価格は、20年間で1264万円アップ、約27%の上昇率だ。

 さまざまな専有面積のマンションの平均価格なので、60m2以上のファミリータイプで都心に近い場所に限ると、6000万円を超える物件が多い。高い、本当に高くなっている。30代のカップルには高すぎる価格で気の毒である。

● マンション価格は高騰だが 手取り収入、貯蓄額は右肩下がり

 マンション価格は高騰が続いているが、購入する側の経済的背景はどうなのか。こちらも見てみよう。

 国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、2006年から2016年の11年間の平均給与の前年比伸び率は、マイナス5.5%~プラス1.4%。平均給与が前年より下がった年もあれば、上がった年もあるということ。しかし、上がったとしても前年比1.4%と少ない。

 もう一つ見てもらいたいのは、「給与の手取り推移」のグラフである。これは、手取り額が減る制度改正が実施された2002年から筆者が毎年試算しているデータをもとに作ったものだ。

 前述の国税庁の調査結果の通り、額面給与は微減と微増を繰り返しているのに対し、給与の手取りは右肩下がりが続いている。グラフは給与年収700万円のケースだが、手取り額は15年間で50万円も減っているのである(国税庁の調査データの期間と、筆者が試算した期間が一致しないのはご容赦いただきたい)。

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