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実は死んだふり? 引退会見「貴乃花」の秘策 協会の怒涛の攻めに対抗

10/3(水) 5:59配信

デイリー新潮

 まるで「引退会見」という体をとった「告発会見」だった。9月25日、東京・六本木ヒルズで開かれた会見で、貴乃花親方(46)は、日本相撲協会へ年寄の引退届を提出したと明かしたが、齢15で相撲道に入ってから30年あまり。冒頭で角界から退く理由を、貴乃花親方は大要こう口にしたのだ。

「親方を廃業せざるを得ないという有形無形の強請を受け続け、告発内容は事実無根であることを認めるよう要請され続けた」

「内閣府への告発状を事実無根と認めろと、ある理事の方から言われ続けてきた。それを認めることはできませんでした」

 ここへと至る背景には、八角理事長(55)や、ナンバー2で事業部長の尾車親方(61)率いる協会から“圧力”があったことを、暗に仄めかしたのである。

 振り返れば、昨年11月の「貴ノ岩傷害事件」に端を発した騒動で、協会の対応に疑問を持つ貴乃花親方は、内閣府公益認定等委員会に対して告発状を提出。結局は告発を取り下げたものの、協会から降格処分を下され、一兵卒として再スタートを切っていた。

 今後は粛々と弟子の育成に取り組もう。そう決意した親方に対し、協会は怒涛の攻めに出ていたという。

「会見では、8月7日に相撲協会から貴乃花親方に対して書面が手渡され、その中で“告発状は事実無根な理由に基づいてなされたもの”と結論づけられていたことも明かされました」(相撲担当記者)

 それだけではない。協会は突然の“ルール変更”を行い、角界に五つある一門のうち、いずれかに貴乃花部屋が所属しない限り、来場所以降は弟子たちが土俵に上がれない。つまりは、どの一門にも属していない貴乃花親方へ、新たなハードルを課していたのである。

“しんどくなりました”

「一門に属するためには、“告発は事実無根”と認めることを条件としていました。到底、貴乃花親方が呑める話ではないことは協会も分かっていた筈ですが、9月27日の理事会までに、どこかの一門へ所属するよう命じていたのです」(同)

 その期限が迫る中での会見だったのだ。そのためか、ここ数日の貴乃花親方は、“戦意喪失”したかのような言動を繰り返していた。

 あるタニマチによれば、

「夏巡業にも呼ばれず、顔を出しても周りの親方衆からは腫物に触るように無視されていたそうです。そういう空気に親方は参ってしまったんでしょう。後援者が引退について翻意を迫っても、“もう何もできませんよ”“弟子たちが残ってくれれば、それでいいです”と繰り返すばかりでね。力になると声をかけても“いろいろあって、正直しんどくなりました。すみません……”と呟くだけでしたね」

 だが、貴乃花親方は“死んだふり”をしているだけと言うのは、古参のさる相撲ジャーナリストである。

「貴乃花親方は協会と刺し違える覚悟です。会見では否定しましたが、今後は法廷で地位確認訴訟など、なんらかの訴えを起こす可能性も残されている。そうでなければ、わざわざ弁護士事務所で会見をやる必要もないでしょう。やっぱり協会はおかしいという風潮が世間に広まったところで、改めて法廷へ打って出る。結果、白黒ハッキリつけることができれば、節を曲げないで晴れて相撲界へ復帰できます。弟子たちは、貴乃花一門と親交の深い千賀ノ浦部屋に全員移籍するので、いつでも戻ってこられます」

 このまま矛を収めるとは思えないと言うのだが、片や協会の側もこの会見を苦々しく見ていると話を継ぐのは、ある協会関係者で、

「協会にとっても予想外の出来事で、貴乃花が辞めてくれてよかったとは思っていません。理不尽な圧力をかけていたとなれば世間の印象も悪いですし、今年はスポーツ界でのパワハラが問題になったでしょう。改めて貴ノ岩騒動が蒸し返されることを恐れています」

 貴乃花親方の、次の“秘策”に注目が集まる。

「週刊新潮」2018年10月4日号 掲載

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最終更新:10/3(水) 10:11
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