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「中国はトランプ大統領の排除を画策している」ペンス米副大統領

10/5(金) 15:44配信

ニューズウィーク日本版

<南シナ海問題や貿易戦争で対立が深まる中、アメリカ世論を操作して選挙でトランプを不利にしようとする中国の工作活動を糾弾>

アメリカの国政に介入しようとする中国の陰謀は、ロシアよりも遥かに大きな脅威だ――マイク・ペンス米副大統領は10月4日、ワシントンのシンクタンクで行った演説でこう言い、中国に厳しく対処する姿勢を見せた。

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ペンスは、情報機関の専門家の意見や中国政府の手によるものとされる工作活動を例に挙げて、中国がアメリカの選挙に介入しようとしているというドナルド・トランプ米大統領の主張を裏付けた。

「中国は工作員や偽装グループ、プロパガンダ媒体を活用し、中国の政策に対する米国民の認識を変えようとしてきた。米情報機関の幹部によれば、中国がアメリカで行っている工作活動はロシアの活動よりはるかに広範に及んでいる」と、ペンスは言った。また「中国はトランプとは別の米大統領を望んでいる」と述べ、結果として中国が「米世論に影響を及ぼす前例のない試み」を企てていると指摘した。

今週3日には、米国土安全保障省(DHS)が「中国政府と繋がるハッカー集団が、データを盗むために欧米のITサービス企業へのハッキングを開始した」と警告している。DHSのクリストファー・クレッブスは声明で、「米政府と民間が協力してこの攻撃に対処するよう強く求める」と指示した。

米サイバーセキュリティ―企業「クラウドストライク」のドミトリ・アルペノビッチは、「残念ながら、中国のハッカーたちが戻ってきた。今や彼らは欧米の情報機関を攻撃する最大の脅威だ」と、ロイター通信に語っている。

ペンスの対中批判は、ハッキング攻撃、選挙介入にとどまらない。アフリカなどの発展途上国のインフラ建設などに財政支援や融資を行って借金漬けにする「債務の罠」外交も槍玉に挙げた。「(中国から途上国への)融資条件はまったく不透明で、圧倒的に中国が得するようになっている」と、ペンスは述べた。

中国が一方的に領有権を主張して軍事拠点化を進める南シナ海については、米軍の軍事行動に対して中国が「無謀ないやがらせ」を仕掛けていると非難。先月末にも、南シナ海を航行中の米誘導ミサイル駆逐艦「ディケーター」に中国駆逐艦が急接近してあわや衝突、という異常接近事件が起こったばかりだ。

「中国は前例のない規模の軍事力を誇示しようとしている。しかし、アメリカは怖気づかない。アメリカは退かない」と、ペンスは述べた。

アメリカと中国の間では、輸入品に対する関税引き上げの応酬で「貿易戦争」の緊張も高まっている。トランプ政権は2500億ドル分の中国製品に対する追加関税を課し、中国も対抗してアメリカ製品への関税を大幅に引き上げた。

中国はさらに、アメリカ以外からの輸入品への関税を引き下げる方針を発表。これによって中国の消費者や企業は約87億円の恩恵を受けると見込みだ。中国の消費者が、アメリカ製品の購入を避けてよその国の輸入品を選ぶよう仕向ける目的もある。

中国はアメリカの選挙への介入を否定しているが、情報の専門家はアメリカ全土で工作活動が行われていると危惧する。

CIA(米中央情報局)の東アジア担当官マイケル・コリンズは、7月の会議で、中国は今アメリカが直面している最も深刻な脅威だと語った。中国が現在世界で行っている工作活動は、「根本的に冷戦期と同レベルだ」と言う。

またFBI(米連邦捜査局)のクリストファー・レイ長官も同じ会議で、FBIが中国をアメリカの最も重大な脅威と見ていると語った。全米50の州で、中国政府が関与したと見られる経済スパイ事件を捜査していることを明らかにした。

ジェイソン・レモン

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