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なぜ自民党は秋葉原を「選挙必勝の聖地」と崇めるようになったか

10/10(水) 12:00配信

現代ビジネス

選挙戦最終日は「必ず秋葉原」

 2018年9月20日、安倍晋三が自民党総裁に三選された。一騎打ちを演じた石破茂は党員票で善戦したものの、「安倍三選」は既定路線であり揺るがなかった。

 このとき、安倍は選挙戦最終日での「最後の訴え」をJR秋葉原駅前で行なうことを決定し、実行した。自民党総裁が秋葉原での演説で選挙戦を締めくくる――過去直近5回の国政選挙(5回とも最終日は秋葉原)や総裁選で恒例となった「秋葉原詣で」である。

 なぜ安倍は毎度秋葉原で演説を行なうのか。単なる験担ぎでは語ることの出来ない因縁がこの事実には隠されている。

 本連載のひとつの山場であると筆者が勝手に考えている今回は、時間軸を第二次安倍内閣以前――つまり民主党政権をも飛び越えて――麻生太郎とネット右翼との「蜜月」の時期に接近し、その答えを探りたい。

かつて、最も人気があった男

 ゼロ年代の初頭から起筆した前回記事では、その誕生の経緯により「密室内閣」と揶揄されてすこぶる不人気であった森喜朗内閣に代わって、彗星のごとく登場した小泉純一郎内閣とネット右翼の相関を描いた。

 簡単に言えば、小泉純一郎内閣に対する所謂保守層、右派層、ネット右翼層の圧倒的支持(当時)の理由は、小泉の度重なる靖国神社参拝にあった。

 所謂「郵政選挙」(2005年9月)で歴史的圧勝をおさめたにもかかわらず、翌2006年9月の総裁任期終了で潔く政権を退くことを是とした小泉純一郎には、当時公明党からも「総裁任期延長を」との声が上がるほどであったが、小泉純一郎の「変人」たるが由縁、これを黙殺した。

 その後「ポスト小泉」へと世論は動いていったわけであるが、その有力候補としてあがった4人の自民党代議士を覚えているだろうか。頭文字を取って「麻垣康三」である。

 すなわち麻=麻生太郎、垣=谷垣禎一、康=福田康夫、三=安倍晋三となる。今振り返ると、この中で唯一宰相の座を逃がして政界から去ったのは谷垣禎一のみである。

 結果「ポスト小泉」は、既に述べたとおり小泉純一郎内閣で官房長官を務め、拉致問題(小泉訪朝)で強硬主張を通した安倍晋三となった。だが当時のネット世論調査では、「麻垣康三」の中でダントツの人気を誇ったのは「三」では無く「麻」、つまり麻生太郎であった。

 これは当時のライブドア社によるネット調査(後述)でも、「小泉の次の首相にふさわしいのは誰か」の問いに、ユーザーがダントツ「麻生」と回答したことでも証明されている。

 現在のような「安倍支持一色」のネット右翼の姿とは、到底似ても似つかぬ状況が、今から時計の針を戻すこと約12年前に現出していた。

 なぜ当時のネット世論は安倍晋三ではなく麻生太郎を熱烈に支持したのだろうか。そして安倍晋三が、いまも重要な選挙のたびに秋葉原に出向くのはなぜなのか。

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最終更新:10/10(水) 12:00
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