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Jリーグのスタジアム規模は適正なのか? 最新データが紐解く…最大の鍵は「満員感」

10/10(水) 6:40配信

Football ZONE web

デロイト社が17年版「Jクラブビジネスランキング」を発表、興味深いスタジアム集客率

 突然だが、「デロイトトーマツ」という会社の名前を聞いたことはあるだろうか。一般的には、世界四大会計事務所として知られ、アメリカの会計事務所デロイト&トウシュや日本の有限責任監査法人トーマツが中心となって運営されている。

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 そんなデロイト社がJリーグと契約したのは、2017年のことだった。「Jリーグから公表された53クラブの2016年の財務情報を中心に、ビジネスマネジメント(以下、BM)における重要なテーマであるマーケティング、経営効率、経営戦略、財務状況の4つをそれぞれのステージに分けて数値化し、J1、J2、J3全クラブのビジネスランキング」を発表した。

 その2017年版の記者会見が9月28日に行われたが、興味深いデータがあったので紹介しよう。彼らはスポーツ興行において「満員のスタジアム」を創り出すことは、全ての価値の源泉につながる重要な目標と位置づけ、スタジアム集客率に注目した。

 これはリーグ戦ホームゲームにおける入場者数を、スタジアムの最大収容人数で割った比率(節ごとの値の平均)のことだが、J1リーグの18クラブ中、1位は84.7%の集客率を達成したジュビロ磐田だった。J1の平均が61.6%だから、磐田の集客率がいかに高いか分かるだろう。

磐田の集客率に結びついた元日本代表MF獲得とダービー復活、効果的なスタジアム活用法

 その要因として元日本代表MF中村俊輔の獲得と、清水エスパルスのJ1昇格に伴う静岡ダービーの復活を指摘しているが、もともと本拠地ヤマハスタジアムは収容人数1万5165人と決して大きなサイズではなく、それが高い集客率に結びついたと言える。そしてダービーなどの好カードでは、エコパスタジアム(収容人数5万889人)を3回使用するなど効果的に動員数を増やした。

 2位は、昨季J1王者・川崎フロンターレの80.4%で、改修した等々力陸上競技場(収容人数2万6827人)には平均して2万2000人以上が観戦に訪れた計算になる。一番の理由は優勝争いに他ならないが、それ以外にも川崎はファンを楽しませる数々のイベントを企画。スタジアムのフードコートも充実しているため、“お祭り”的な感覚で週末のサッカーライフを堪能できる環境が高い集客率に結びついたと推測できる。

 以下、3位は柏レイソル(78.2%/収容人数1万5109人)、4位ベガルタ仙台(74.9%/収容人数1万9694人)、5位清水エスパルス(74.5%/収容人数2万248人)と続いている。

 一方、下位に目を向けると最下位がサンフレッチェ広島の28.1%だ。昨シーズンは残留争いに巻き込まれたことも観客減の一因だろうが、スタジアムへのアクセスが決して良いとは言えない。スタジアム自体は収容人数3万6894人とそれほど大きくないものの、陸上トラックがありスタンドとピッチの距離も遠いため、広島の現在の動員力から見ると「器が大きすぎる」印象は否めない(※レポートではデロイトのルール上、自治体公表の5万人をベースに集客率を計算しているが、Jリーグ公表値をベースに計算すると38.1%である)。

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最終更新:10/11(木) 15:36
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