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横田基地のオスプレイは特殊部隊潜入用、「斬首作戦」出動の可能性も

10/11(木) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

 米空軍は10月1日、横田基地(東京都福生市など)に垂直離着陸輸送機CV22(オスプレイ)を正式に配備した。

 配備された5機は4月3日に輸送船で横浜に到着、翌日に陸揚げされ、5日に横田に着陸した。米軍は「一時的立ち寄り」と称したが、その後、訓練飛行などを続け、すでに同基地で223回にわたり離着陸していた。

 米国防省は2015年5月、横田にCV22を10機配備すると発表、まず2017年に3機、さらに2021年までに7機を送る計画だったが、予算の関係で少し遅れ、2024年に10機になるという。

 すでに沖縄の海兵隊普天間基地には2012年から海兵隊用バージョンのMV22が24機配備され、うち1機は2016年12月に空中給油中の接触で名護市の海岸に不時着大破、1機は2017年8月オーストラリア東岸沖で着艦に失敗し墜落した。

 安全性へ不安が解消されないオスプレイだが、横田配備で「新たな不安」が加わった。

● 横田基地配備のCV22は 特殊部隊の潜入作戦用

 横田に配備されたCV22はオスプレイの空軍用バージョンで、MV22とほぼ同型機だが、MV22が主として揚陸艦から海兵隊員を上陸させる輸送任務に使われるのに対し、特殊部隊の潜入用だ。夜間に超低空飛行をするための「地形追随・障害物回避レーダー」を搭載している。

 今回、横田に配属されたオスプレイ部隊は、「第353特殊作戦群(第1分遣隊)」だ。米国防省は2015年にCV22の横田配備計画を発表した際に、特殊部隊の軍人、軍属約400人を追加することを東京都に示していた。

 特殊部隊は敵地に潜入して偵察や破壊活動、要人の殺害や拉致、爆撃や空挺作戦の誘導などを行う「忍者部隊」だ。外国の政府軍に対ゲリラ作戦の指導を行うこともあれば、他国に潜入し親米の反徒、ゲリラの支援をすることもあり、士官は担当地域の外国語の訓練も受けている。

 これまで、沖縄県読谷村の「トリイステーション」には、米第1特殊部隊群の第1大隊(定数383人)が駐屯。嘉手納空軍基地には特殊部隊を夜間に降下させるMC130H中型輸送機(4発ターボプロップ)と、その空中給油型MC130P計約10機があり、今後は、沖縄と横田の両部隊が一体となって潜入作戦を行う。

 今回のCV22配備に伴い、横田基地の米軍人、軍属450人が増員されることも発表されている。10機のオスプレイ部隊の航空要員は操縦士、機銃射手、整備員などで計150人程度のはずだから、沖縄にいる第1特殊部隊群第1大隊からも人員が横田に移駐するものと考えられる。

● 行動半径が大きく 戦闘救難任務などで威力

 特殊部隊を横田に置く狙いは何なのか。

 湾岸戦争(91年)では、米空軍はイラク上空で完全な制空権を握り、イラク軍の弾道ミサイルを撃破するため、1日平均64機を「スカッドハント」に出撃させ、空中待機させたが、隠蔽された移動式のミサイル発射機を空から発見するのは困難で、イラク軍は停戦直前まで計88発の発射を続けた。パイロットの「攻撃成功」の報告は誤認ばかりだったことが戦後判明した。

 航空攻撃の効果が出ないため、送り込まれたのが特殊部隊だ。米、英軍は特殊部隊をヘリでイラクのミサイルが発射される地域に送って潜伏させ、弾道ミサイルの位置を突き止めようとしたが、視界が限られるから効果は乏しかった。

 だが、潜伏部隊に夜間水や食糧を運んでいた特殊部隊のヘリが、たまたまミサイル発射の炎を目撃、そちらに向かったところ、もう1基が発射準備中だったため、機関銃の射撃で処理した。これが湾岸戦争中に弾道ミサイルを発射前に破壊できた唯一の例だった。

 日本では、弾道ミサイルの発射地点を攻撃する「敵基地攻撃」論を唱える人が少なくないが、目標の位置が不明では攻撃はできず「机上の空論」だ。

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