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中途失明リスク20人に1人、中高年は「緑内障」に要注意

10/11(木) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

 眉毛と眼に見えるから、10月10日は目の愛護デー。

 いささかこじつけのようにも思えるが、1931年から続く(戦時中に一時中断)由緒ある失明予防デーである。

 日本人が人生の途中で視覚を失う原因のトップは緑内障だ。

 少々古いが、日本緑内障学会が岐阜県多治見市の住民を対象に行った疫学調査「多治見スタディ(2000~01年)」によると、40歳以上で緑内障と確定診断された人は5%だった。普通に生活している中高年の20人に1人は中途失明リスクがあるわけだ。

 緑内障は、眼から入力された情報を脳に伝達する「視神経」に障害が生じ、情報処理できない部分の「視野欠損(認識されない=見えない)」や、視野が狭まる「狭窄」が生じる病気。

 発症初期は正常な目が見え方を補うので、異常に気づきにくい。「疲れ目かなぁ」「近眼が進んだみたい」と思っているうちにじわじわ視野が欠けていく。

 視野異常以外の典型的な自覚症状は(1)階段を踏み外す、(2)距離感の異常、(3)人にぶつかりやすくなる、(4)人や自転車が急に横から飛び出してくるように感じる、などだ。情報処理できない欠損部で生じた“死角”から人や物がいきなり視野に入ってくる状態で、交通事故を起こしかねない。

 最近は、テレビの「ノイズ(砂嵐)」を利用したセルフチェックを提供するサイトも増えている。気になる方は利用してみるといいだろう。ただし、こうした症状に気づいた時は、すでに緑内障が進行している可能性が高い。

 いったん、視野が欠けてしまうと回復は不可能だ。点眼薬などで緑内障の進行リスクである眼内圧力を下げ、進行抑制するしか手がない。また眼からの「情報入力」が減ると認知症リスクが上昇する。本来なら、無症状のうちに眼の健康を確認するべきだろう。

 特に、緑内障の家族歴がある、ステロイドを服用している(いた)、糖尿病など慢性疾患がある、眼の外傷、あるいは屈折矯正術の経験があるなど発症リスクがある方は、10月10日を機に眼科の定期健診を始めるといい。

 (取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)

井手ゆきえ

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